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楢原 寛子

主婦目線での家計の見直しや将来の生活設計・資金計画(ライフプランニング)を得意としています。 住宅購入やお子様の教育費、老後セカンドライフの充実など、相談者一人ひとりの将来叶えたい夢の実現に向け、ライフプラン作成などのお手伝いをしています。
CFP、FP1級技能士、住宅ローンアドバイザー、相続診断士
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2017/06/10

30代、40代から考える「老後のお金」の話

最近、特に若い世代の方の相談を受けるときに「将来年金はもらえないのではないか」、「老後のためにお金を貯めておかないといけないですよね?」というような年金に不安を感じている方が増えて来ているように感じます。
そこで、今回は、人生三大支出のひとつ「老後資金」について、若いうちからどのような準備が必要かについて考えてみます。

将来、公的年金だけで大丈夫?

実際に年金で生活をされている方々は、毎月の年金だけで生活は出来ているのでしょうか?
総務省の家計調査(平成28年家計調査年報)によると65歳以上の二人以上の年金生活者の平均支出は月267,546円。対して、公的年金の平均収入は221,277円となっています。(厚生労働省調べ:夫が会社員、妻が専業主婦のケース)
つまり、毎月46,269円ぐらい不足しているのです!!この不足額はどうしても預貯金等の老後資金から取り崩しが必要になってきます。

老後資金はどのくらい必要なの?

平成27年度の厚生労働省調べでは、65歳の方の平均余命は、男性が19.46年、女性が24.31年となっております。つまり、20年から25年分の老後資金の準備が必要になるということです。
65歳から90歳まで25年間の不足額をざっくり計算してみると

毎月5万円×12ヶ月×25年=1500万円

他にも病気になった際や介護状態になった場合のことも考えられますので、上乗せして準備をしておく必要があります。
また、将来年金を受給できる年齢が現行の65歳より上がるかもしれませんし、受け取る年金額も少子化の影響で減る可能性があります。
さらに、引退後には、仕事をしていたときにはなかなか実現出来なかった海外旅行や趣味などにお金と時間を使いたいなどの夢もあると思います。

このような充実したセカンドライフを叶えるためには、さらに+αの準備が必要になります。
こう考えると、老後資金としては、2,000万円から3,000万円くらいの準備を考えておく必要がありそうです。

30代、40代から始める老後資金作り

30代、40代から老後資金を貯める場合のメリットは、ずばり長い期間をかけて準備することができることです。
会社員の方であれば、将来の退職金の一部を老後資金に充て、足りない部分について、財形年金貯蓄や個人年金保険などの金融商品で毎月こつこつと貯めていくイメージになります。

(例)退職金の中から1千万円を老後資金に充て、残りは毎月3万円ずつ積立てて準備した場合(35歳~65歳までの30年間)
退職金1,000万円+毎月3万円×12月×30年=2,080万円

老後資金の賢い準備方法は?

老後資金の積み立てに当たって、毎月銀行に預金する方法もありますが、税制面での優遇措置などを使って、賢く準備する方法もあります。
ここでは、お勧めの方法の中から2つご紹介します。

(1)個人年金保険

保険料を毎月・毎年積み立てていき、将来約束した金額について、一定期間年金として受け取るか、一時金で受け取る仕組みです。
受取人や保険料の払込期間、受け取り方法などの要件を満たすと年間に払い込んだ保険料の一定額が、契約者の所得から差し引かれ、これにより所得税と住民税の負担を軽減することができます。
なお、保険商品を選ぶ際には、保険会社によって返戻率(支払保険料に対する受取年金額の割合)が異なります。マイナス金利などの影響を受けて最近保険料の値上げをしている保険会社がありますので、最新の情報で見積もりを比較してみてください。

(2)個人型確定拠出年金(愛称 iDeCo(イデコ))

毎月の掛金で、定期預金や保険商品、投資信託の中から好きな商品を選んで運用をする制度です。加入者自らが運用商品を選びますので、その運用の結果次第で将来の年金額が変わる仕組みです。
大きな特徴は、税制面でのトリプルメリット!!

①毎月の掛け金が全額所得控除になるので所得税・住民税が軽減される
②運用益が全額非課税になる
③将来の受取時に公的年金控除や退職所得控除が受けられ、一定額まで非課税になる

なお、60歳までは積み立てている掛け金が引き出せないという注意点もありますので、無理のない積立額から始めるのが重要です。

 

豊かなセカンドライフを実現するために

準備しなければならない老後資金は意外と高額ではなかったですか。まだまだ先のことと思ってしまいがちですが、長い時間をかけて準備をしていくと運用の複利効果等も期待できますので、出来るだけ早くからはじめることをお勧めします。

ここでも重要になってくるのが、将来のライフプランを長期的な視点で考えることです。教育資金の準備住宅ローンの返済がある方は、その資金計画も考えなくてはなりません。将来の老後資金のために、今どれぐらい毎月積み立てができるのか、まずは、家計の毎月の収支を確認することからはじめてみませんか。

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