2025/09/10
フランスの結婚式とお葬式
フランスで知人の結婚式に参列した後、ほどなくしてお葬式に参列しました。
そこで今回は、日本との違いや私が感じたことをつづりました。
お国柄の違いを実感した結婚式
受け取った招待状でフランスには
①市役所での法的な挙式(必須)と
②教会での宗教的な挙式(任意)があると知りました。
①は14時から、②は15時からでした。
市役所では両親、親族、友人などが立ち会い、青・白・赤(フランス国旗の色)のたすきを掛けた市長(又は代理人)により執り行われます。
結婚台帳にサインをして、めでたく夫婦となります。

市役所前に参列者が集合。
その後、市役所のそばにあるカトリック教会へ徒歩で移動し、神父様による宗教的な挙式が行われました。
新郎新婦の誓いの言葉~指輪交換~誓いのキス~署名となり、教会中に響き渡るゴスペルの歌声が素晴らしかった~♪
因みに教会は縁があるところや思い出の場所など好きなところを選べます。
(新婦の両親がここで挙式をしたそうです。)

めでたく夫婦となりました。

教会前で祝福のシャボン玉。
挙式後、出席者は外に出て教会から出てくる新郎新婦を皆で祝福し、一旦解散して次の結婚パーティー(披露宴)会場へ、それぞれ車で約1時間かけて移動しました。
新郎新婦の車はクラクションを鳴らしながら移動し、すれ違う車もクラクションで「おめでとう!」と祝福する賑やかさです。
長時間・体力勝負の結婚パーティー
披露宴会場は教会から80キロ離れた自然豊かな田園地帯の中にあるレストラン兼ホテルで、招待客も宿泊しました。
そこは18世紀の古い建物と庭園を改築した、あふれる緑・静けさ・水の音・鳥のさえずりが心地よい小さな楽園のようでした。
フランスの披露宴は全てが自由な印象で、服装もかしこまらず明るいお祝いムードの服でした。
まずは18時からアペリティフ(食前酒)と軽いおつまみで、お庭で生演奏を聴きながらゆっくりとすごします。

食前酒片手に晩餐前のひととき。
5月は日が長く、ようやく日が傾きかけた21時から、緑に囲まれたガラス張りのモダンなレストランで晩餐会。
ご祝儀の文化はありませんが、金銭的なお祝いを入れる洒落た箱と、メッセージを記入する筆記帳が置かれていました。
お返しと言うものはなく、招待客全員にドラジェというアーモンド菓子が配られました。

新郎新婦の周りには笑いがいっぱい。

お祝いメッセージ書きました。
友人が多い新郎新婦は本日のために様々な企画を考えたようで、80人ほど集まった晩餐会は踊りながら入場する新郎新婦のおかげで最初から大騒ぎ!
コース料理(前菜~メイン~チーズ~デザート)をいただく間にイベントやゲームに興じ、最後のデザートが出たのはなんと午前1時頃で、私は睡魔と闘いながらケーキをたいらげました。

ユーモアあふれる演出。

パーティーは朝まで続く。
そして食事の後はダンスパーティーの始まり~!
老若男女が夜通し楽しむダンスは翌朝の8時まで続きましたが、私たち年配者は早々に…と言っても夜中の3時頃おいとましました。
翌朝は遅く起きる招待客のために午前11時からブランチ(遅めの朝食)が用意され、そこで御開きとなりました。

5粒のアーモンドは幸せ、敬愛、豊穣、分かち合い、祝福の意
悲しいながらも心あたたまるお別れ
滞在中フランスの葬儀に初めて参列しました。
突然の事ゆえに習慣が判らず「喪服がない」と心配していたら、暗い色であればカジュアルな装いでも構わないそうで、かなり自由でした。
フランスでは元々お通夜やお香典の習慣がありません。
また結婚式同様に教会への献金のため小銭を用意しておきます。
午前10時半に斎場の小さな部屋で家族や親戚、近しい方たちが故人に挨拶をした後、教会へ移動して11時半から葬儀ミサが行われました。
親族の方が弔辞を読み遺族が挨拶をして、1時間ほどでミサが終わると墓地へ移動して柩の埋葬となります。
カトリック式は土葬が一般的ですが、土地不足のため火葬も増えているそうです。
墓地では葬儀社の方々により大きな墓石の蓋が開けられていました。
そこで私は初めて土葬のお墓の中(掘った穴)を見たのです。なんという深さでしょう…
驚いているうちに葬儀社の方々が柩を穴に納めてしまいました。
そして用意されたバラの花びらを柩に撒いて各自お別れをし(この時が一番悲しかった)、墓石の蓋が閉じられました。
全てが終わった後は昼食が用意され、おしゃべり好きなフランス人は故人の人生を称え、ずっと語り合っていました。
フランスの挨拶「ビズ」
「ビズ」はお互いの頬と頬を合わせて「チュッチュッ」と音をたてて左右1回ずつキスの振りをする挨拶で、異性同士、同性同士、子供の時から挨拶はコレ。
お互いに相手のぬくもりを感じるので親しみがわく気がします。
今回の滞在期間一ヶ月の間に、結婚式とお葬式に参列した私はたくさんの「ビズ」をしました。
そしてその時の気持ちをより共有できるのも「ビズ」のおかげでした。
共に分かち合う喜びや悲しみは、それぞれの人生にも刻まれてゆきます。
二つの儀式を通じてフランスをより深く感じることができました。
フランスで知人の結婚式に参列した後、ほどなくしてお葬式に参列しました。
そこで今回は、日本との違いや私が感じたことをつづりました。
お国柄の違いを実感した結婚式
受け取った招待状でフランスには
①市役所での法的な挙式(必須)と
②教会での宗教的な挙式(任意)があると知りました。
①は14時から、②は15時からでした。
市役所では両親、親族、友人などが立ち会い、青・白・赤(フランス国旗の色)のたすきを掛けた市長(又は代理人)により執り行われます。
結婚台帳にサインをして、めでたく夫婦となります。
市役所前に参列者が集合。
その後、市役所のそばにあるカトリック教会へ徒歩で移動し、神父様による宗教的な挙式が行われました。
新郎新婦の誓いの言葉~指輪交換~誓いのキス~署名となり、教会中に響き渡るゴスペルの歌声が素晴らしかった~♪
因みに教会は縁があるところや思い出の場所など好きなところを選べます。
(新婦の両親がここで挙式をしたそうです。)
めでたく夫婦となりました。
教会前で祝福のシャボン玉。
挙式後、出席者は外に出て教会から出てくる新郎新婦を皆で祝福し、一旦解散して次の結婚パーティー(披露宴)会場へ、それぞれ車で約1時間かけて移動しました。
新郎新婦の車はクラクションを鳴らしながら移動し、すれ違う車もクラクションで「おめでとう!」と祝福する賑やかさです。
長時間・体力勝負の結婚パーティー
披露宴会場は教会から80キロ離れた自然豊かな田園地帯の中にあるレストラン兼ホテルで、招待客も宿泊しました。
そこは18世紀の古い建物と庭園を改築した、あふれる緑・静けさ・水の音・鳥のさえずりが心地よい小さな楽園のようでした。
フランスの披露宴は全てが自由な印象で、服装もかしこまらず明るいお祝いムードの服でした。
まずは18時からアペリティフ(食前酒)と軽いおつまみで、お庭で生演奏を聴きながらゆっくりとすごします。
食前酒片手に晩餐前のひととき。
5月は日が長く、ようやく日が傾きかけた21時から、緑に囲まれたガラス張りのモダンなレストランで晩餐会。
ご祝儀の文化はありませんが、金銭的なお祝いを入れる洒落た箱と、メッセージを記入する筆記帳が置かれていました。
お返しと言うものはなく、招待客全員にドラジェというアーモンド菓子が配られました。
新郎新婦の周りには笑いがいっぱい。
お祝いメッセージ書きました。
友人が多い新郎新婦は本日のために様々な企画を考えたようで、80人ほど集まった晩餐会は踊りながら入場する新郎新婦のおかげで最初から大騒ぎ!
コース料理(前菜~メイン~チーズ~デザート)をいただく間にイベントやゲームに興じ、最後のデザートが出たのはなんと午前1時頃で、私は睡魔と闘いながらケーキをたいらげました。
ユーモアあふれる演出。
パーティーは朝まで続く。
そして食事の後はダンスパーティーの始まり~!
老若男女が夜通し楽しむダンスは翌朝の8時まで続きましたが、私たち年配者は早々に…と言っても夜中の3時頃おいとましました。
翌朝は遅く起きる招待客のために午前11時からブランチ(遅めの朝食)が用意され、そこで御開きとなりました。
5粒のアーモンドは幸せ、敬愛、豊穣、分かち合い、祝福の意
悲しいながらも心あたたまるお別れ
滞在中フランスの葬儀に初めて参列しました。
突然の事ゆえに習慣が判らず「喪服がない」と心配していたら、暗い色であればカジュアルな装いでも構わないそうで、かなり自由でした。
フランスでは元々お通夜やお香典の習慣がありません。
また結婚式同様に教会への献金のため小銭を用意しておきます。
午前10時半に斎場の小さな部屋で家族や親戚、近しい方たちが故人に挨拶をした後、教会へ移動して11時半から葬儀ミサが行われました。
親族の方が弔辞を読み遺族が挨拶をして、1時間ほどでミサが終わると墓地へ移動して柩の埋葬となります。
カトリック式は土葬が一般的ですが、土地不足のため火葬も増えているそうです。
墓地では葬儀社の方々により大きな墓石の蓋が開けられていました。
そこで私は初めて土葬のお墓の中(掘った穴)を見たのです。なんという深さでしょう…
驚いているうちに葬儀社の方々が柩を穴に納めてしまいました。
そして用意されたバラの花びらを柩に撒いて各自お別れをし(この時が一番悲しかった)、墓石の蓋が閉じられました。
全てが終わった後は昼食が用意され、おしゃべり好きなフランス人は故人の人生を称え、ずっと語り合っていました。
フランスの挨拶「ビズ」
「ビズ」はお互いの頬と頬を合わせて「チュッチュッ」と音をたてて左右1回ずつキスの振りをする挨拶で、異性同士、同性同士、子供の時から挨拶はコレ。
お互いに相手のぬくもりを感じるので親しみがわく気がします。
今回の滞在期間一ヶ月の間に、結婚式とお葬式に参列した私はたくさんの「ビズ」をしました。
そしてその時の気持ちをより共有できるのも「ビズ」のおかげでした。
共に分かち合う喜びや悲しみは、それぞれの人生にも刻まれてゆきます。
二つの儀式を通じてフランスをより深く感じることができました。
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