ツアーディレクター(添乗員)

株式会社近鉄HRパートナーズ

寺田 多実子

1961年生まれの博多っ子1987年より近畿日本ツーリストの国内・海外旅行のツアーディレクターとして世界中を飛び回る。渡航歴は450回を超え、訪れた国は約70ヶ国。目指しているのは、他を喜ばせる人になること。趣味は描画と写真撮影で「どこでもスマイル」と「とっておき」の二冊の写真集を自費出版した。還暦を機にシニアのチアダンスと好きな曲をピアノで弾くことに挑戦中。地元でタレントもしている。好きな言葉は創意工夫と笑顔は世界の共通語。

この執筆者の過去のコラム一覧

2026/03/10

グラツィエ!イタリア

ミラノ・コルティナ冬季オリンピック2026は2月6日、開会式が4ヶ所で同時に始まり史上初めて2つの聖火台で点火セレモニーが行われるなど、かってないスタイルで幕を開けました。
大会には92の国と地域などから約2900人のトップアスリート達が集結。
8競技116種目で熱戦がくりひろげられ日本からも121人が参加し、メダルラッシュに日本が湧きました。

ミラノ大聖堂

てんこ盛りの開会式は

「ハーモニー(調和)」をテーマに開催国イタリアの歴史や文化・芸術を紹介した壮大な演出で、生中継放送でしゃべりまくるヤマザキマリさんの解説が絶妙でした!
ヤマザキマリさんは、大ヒット漫画「テルマエロマエ(ローマの風呂)」で知られるイタリア愛にあふれる漫画家、文筆家です。
彼女は入場行進する各国選手のユニフォームを見るたびに「大会後も普通に着られるかどうか…が私の着目点です」と繰り返し、放送の最後には「しゃべり過ぎないように頑張りましたが、本当はこの10倍くらいしゃべりたかった。」と本音をポロリ。
もっと解説を聞きたかったな~!

ピザやパスタでおなじみの国

イタリアは地中海の中央にブーツのように突き出た半島とサルディーニャ、シチリアなどの島々からなる共和国で20の州があります。
日本のおよそ80%の面積で、人口は日本の約半分。
南北に細長く四季がはっきりしていますが地域により気候風土が異なり、北部の寒さは厳しく、南下するほど気温も穏やかになります。
首都ローマは函館と、第二の都市ミラノは稚内とほぼ同緯度です。
国民の9割以上がカトリック教徒で、どの町にも必ず教会があります。

ミラノのレトロな路面電車

歴史は古代ローマ時代(紀元前8世紀)~ルネサンス(14~16世紀)~国家統一(近代)とつながり、今から165年前の1861年に統一されるまでは独自の文化を持った小さな都市国家の集まりでした。
町ごとに地方色があり、言葉も同様に方言が強かったので、お互いに解り合うためにジェスチャー(身振り手振り)で補いました。
そういう訳でジェスチャーは第二の言語でもあり、イタリアでは不可欠の熱いコミュニケーション手段なのです。

ところで、皆さんご存じの「インフルエンザ」はイタリア語由来でございます。

古代ローマを想像してみよう

「すべての道はローマに通ず」の言葉通り、紀元前8世紀頃に始まった古代ローマは世界各地との交易で栄え、実用性と革新性に富んだ技術で街道や水道橋を造り、地中海広域に領土を広げていきました。
今でも知恵と技術の結晶の歴史的建造物を各地で見ることができます。
当時からコンクリートを使って造られた円形闘技場では、グラディエーター(剣闘士)同士の戦いや猛獣との戦いなどの見世物が娯楽として行われました。
グラディエーターは勇敢さとスター性があり女性ファンにモテモテで、食事は豆類と大麦のおかゆで体脂肪をつけることで致命傷を避けていたそうです。
意外とポッチャリ体型だったかもしれませんね。

イタリア最大級の円形闘技場はコロッセオ

2000年の歴史ある円形闘技場でフィナーレ

ミラノから東へ150キロ、ヴェローナの円形闘技場で2月22日に閉会式が行われ、「動きの中の美」をテーマに音楽・芸術・ダンスが融合したショーで締めくくりました。
開会式ではイタリア・オペラの三大巨匠(ヴェルディ、プッチーニ、ロッシーニ)が被り物で登場し、更に閉会式ではオペラの主人公たちが次々と華やかな衣装で登場し、会場がオペラの世界になりました。

イタリアには世界最多(現在61件)の世界遺産があり、ヴェローナ市街もそのひとつ。
シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」の舞台としても知られ、貴族間の勢力争いで実際に起こった事件がこの物語のモデルになったと言われています。
今では貴族の館が「ジュリエットの家」として観光名所になり、バルコニーやジュリエットの像があります。
しかもジュリエット宛ての赤い専用ポストに恋の悩みの手紙を投函すると、ジュリエットクラブからお返事が届くというロマンティックぶり。
お返事はボランティアの方々が各国の言語に対応して書いてくださるそうです。
さすがアモーレ(愛)の国。

ジュリエットの像とバルコニー
ジュリエットに手紙を出そう

今回の冬季オリンピック開催を機に、イタリアをより身近に感じられたのではないでしょうか。
数々の心に残るシーンを見せてくれたミラノ・コルティナオリンピックに、グラツィエ(ありがとう)!
そして次はパラリンピックをみんなで応援しましょう!

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