ツアーディレクター(添乗員)

株式会社近鉄HRパートナーズ

寺田 多実子

1961年生まれの博多っ子1987年より近畿日本ツーリストの国内・海外旅行のツアーディレクターとして世界中を飛び回る。渡航歴は450回を超え、訪れた国は約70ヶ国。目指しているのは、他を喜ばせる人になること。趣味は描画と写真撮影で「どこでもスマイル」と「とっておき」の二冊の写真集を自費出版した。還暦を機にシニアのチアダンスと好きな曲をピアノで弾くことに挑戦中。地元でタレントもしている。好きな言葉は創意工夫と笑顔は世界の共通語。

この執筆者の過去のコラム一覧

2026/06/10

生きているから、笑える日々を

手元にある『どこでもスマイル』(笑顔集/B6判)は2006年に、また『TOTTEOKI~とっておき~』(風景集/ポストカードブック)は2010年に自費出版した写真集です。
当時の私は、撮りためた写真を、表現者として何らかの形で残したいと思い、本として世に出すことを決めました。

 「どこでもスマイル」表紙
 「TOTTEOKI〜とっておき」表紙

発売日に本屋さんへ足を運び、自分の本を見つけた時は嬉しかったなぁ。
ところが、しばらく書店に並んだあと、売れ残った多くの本が段ボール箱に詰められ、我が家に戻ってくることに。
こうして段ボール箱に囲まれて過ごす日々の中で、少しずつ友人や知人、図書館やカフェへ本を寄贈していきました。
思いを込めて作った本が、多くの方に手に取っていただけたことは、想像以上の喜びでした。

 みんな家族です(カンボジア)
 あふれる元気(ブータン)

きっかけは大事故・・・その後は

添乗にカメラを携行するようになったのは、1989年にモロッコの山岳地域で添乗中に交通事故に遭い「九死に一生を得る」経験をしたことがきっかけです。

いつ事故や災害に遭うかわからない…
そう思ったとき、万が一に備えて記録を残すことの大切さを感じました。
そのためのカメラは、やがて旅先で出会う人々へと向けられるようになりました。
それは、彼らの笑顔があまりにも素晴らしかったからです。

 スクスク育ってね(シルクロード)
 ハンドパワー(スリランカ)

ほほえみ返しでパシャリ

私のような通りすがりの旅人が、現地に住む人々の前に突然あらわれると、相手も最初はビックリして身構えます。
そこで、とびっきりの笑顔と現地の言葉で挨拶をして、そっとシャッターを切ると、自然な表情を写し込むことができました。

「こちらが笑顔でいると、相手も笑顔になる」
これが、いつしか撮影する時のマイルールになりました。
ほとんどが手軽なコンパクトカメラで撮った、少しボケ気味の写真ですが、それもまた味わいとして残っています。

 スケッチする学生さんたち(イラン)
 描かずにいられない(中国)

大好きなマジックアワー

人は「偶然が重なった一枚」と言われる風景写真に心を動かされます。
光の移ろいとともに変化する一瞬を、今ではスマートフォンでも簡単に記録できる時代になりました。

『TOTTEOKI~とっておき~』の中にも数枚ありますが、私はマジックアワー(日の出前と日没後のわずかな時間に、空の色がドラマチックに変化する時間帯)が好きです。
これをお酒好きな友人に話したところ「私はハッピーアワー(飲食店がドリンクやフードを通常価格より安く提供する時間帯)の方が好いとう」と返されました。
さもありなん。

 夜明けの月(モンゴル)
 ローソクの炎のようなマッターホルン(スイス)

あの人は今、どうしているのでしょうか

『どこでもスマイル』の中に、筋骨隆々のジンバブエ(アフリカ)のダンサーの肉体美を写した一枚があります。
出版して数年後、ジンバブエを訪れる機会があり、直接本人に会って本を手渡すことができました。
その時の驚きと喜びの表情は、今でも忘れることができません。
いつかこの本を手に、写ってくれた人々に感謝の気持ちを伝えに行く旅ができたら…
そんな日を思い描いています。

 身体が笑ってる(ジンバブエ)

笑顔を見せてくれた子供たちは、今ではすっかり大人になり、元気に暮らしているでしょうか。

戦火が絶えない世界の中で、どうか生きていてほしい。
そして、すべての人々が笑顔で穏やかに暮らせることを、心から願っています。

 こんにちは!(イラン)

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