2022/11/10
「大介護時代」到来 ~今から備えておきませんか~
2025年には約800万人いる団塊の世代が75歳となり、国民の4人に1人が後期高齢者となる「超高齢化社会」を迎えるといわれており、さらにその先には「大介護時代到来」が懸念されています。
ここ2~3年はコロナ禍のため、あまり帰省できなかった方が、久しぶりに帰ると親の老いや健康状態などに不安を感じ心配された方も少なくないと思います。
親の介護は病気や転倒などのけがで突然はじまることも多く、今回は介護について今から備えておいてほしいことについてお話したいと思います。
健康寿命とはどんなもの?平均寿命とは違うの?
「健康寿命」とは、3年ごとに発表されているもので、「日常的に介護を必要としないで自立した生活を送ることができる生存期間」と厚生労働省では定義されており、わかりやすくいうと、日常生活で健康上の問題がなく、元気にすごせる期間のことをいいます。
一方「平均寿命」とは、0歳の乳幼児が何歳まで生きられるかというのを予測したものです。
出典:厚生労働省「第16回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料(令和3年12月20日)」
平均寿命、健康寿命ともに年々伸びてきていますが、健康寿命は、平均寿命より約9~12年短くなっています。
つまりこの期間が介護や何らかの支援が必要となる期間です。
介護や支援が必要な人はどれぐらいいるの?
介護認定を受ける人は年々増加しており、2022年6月厚生労働省調べによると要介護(要支援)認定者数は、約687万人で、うち男性が約218万人、女性が約469万人となっています。
公的介護保険制度開始の2000年から、約2.6倍に増えており、年齢が高くなるほど介護が必要となる割合も増えてきています。
介護が必要となった原因としては、「認知症」が最も多く約2割を占めており、次に「脳血管疾患」、「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」、「関節疾患」などが挙げられます。
介護費用はどれぐらいかかる?
介護認定を受けてサービスを利用した時には、所得によってサービス費用の1~3割の費用を支払わなければならず、上限額を超えた部分にはついては全額自己負担となり、全額介護保険で賄われるのではありません。
ただし、自己負担額が高額になった時は、個人や世帯によって高額介護サービス費の負担限度額は定められています。
生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査(2021年度)」によると、どのくらい介護費用がかかったのかを聞いたところ、介護に要した費用(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)は、住宅改造や介護用ベッドの購入費など一時的な費用の合計が平均74万円でした。
また、月々の費用は平均8.3万円で、10万円以上と回答した人も3割を超えています。
次に、介護を行った期間ですが、平均は61か月(5年1か月)で、10年以上介護をしている方も全体の約2割を占めています。
これらから、介護に要する費用の総額は平均でも総額約580万円(一時74万円+8.3万円×61か月)にもなることが分かります。
その他に民間の介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームなどの施設に入居することになった場合には、追加の費用負担なども考えられます。
今からどんなことに備えておいたらいいの?
まずは、親が元気なうちに、家族に介護して欲しいのか、施設に入居して介護サービスの受けたいのかなどの希望を確認しておきましょう。
兄弟姉妹がいる場合は、家族会議を開いて親の介護の役割や介護費用について事前に話し合っておくことも重要になります。
年末年始など家族が集まる機会に話し合いの場を設けてみてはいかがでしょうか。
次に親がどれぐらいの資産があるのかを確認しておくことも大事で、それによってどのような施設に入居できるのかなど、介護にかけられる費用も事前に把握しておくことができます。
なかなか介護やお金の話は切り出しにくいものです。
例えば、近年テレビや新聞等でも取り上げられている「エンディングノート」の記入を勧めてみてはいかがでしょうか。
病気になったときやもしもの時の親の想いをあらかじめ知っておくことで、将来の備えにも活用できると思いますし、介護のこともこれをきっかけに話が出来ると思います。
エンディングノートは市販でもいろいろな種類のものが販売されていますが、福岡市では市役所等で無料配布されており、もしもの時の相談窓口なども記載されているので大変便利です。
終わりに
今回は親の介護について考えてみましたが、老後の介護については、将来誰もが直面する問題です。
人生100年時代に向けて、自分自身もどのような介護を希望するのか、これから長寿命化の時代に備えて、介護費用等の資金計画なども早めに準備しておきましょう。
何より健康が一番大事です。
医療技術の進歩で「平均寿命」は年々伸びていますが、元気に長生きするためにも食生活に気を付けて適度な運動を取り入れて「健康寿命」を延ばしていきましょう!!
2025年には約800万人いる団塊の世代が75歳となり、国民の4人に1人が後期高齢者となる「超高齢化社会」を迎えるといわれており、さらにその先には「大介護時代到来」が懸念されています。
ここ2~3年はコロナ禍のため、あまり帰省できなかった方が、久しぶりに帰ると親の老いや健康状態などに不安を感じ心配された方も少なくないと思います。
親の介護は病気や転倒などのけがで突然はじまることも多く、今回は介護について今から備えておいてほしいことについてお話したいと思います。
健康寿命とはどんなもの?平均寿命とは違うの?
「健康寿命」とは、3年ごとに発表されているもので、「日常的に介護を必要としないで自立した生活を送ることができる生存期間」と厚生労働省では定義されており、わかりやすくいうと、日常生活で健康上の問題がなく、元気にすごせる期間のことをいいます。
一方「平均寿命」とは、0歳の乳幼児が何歳まで生きられるかというのを予測したものです。
出典:厚生労働省「第16回健康日本21(第二次)推進専門委員会資料(令和3年12月20日)」
平均寿命、健康寿命ともに年々伸びてきていますが、健康寿命は、平均寿命より約9~12年短くなっています。
つまりこの期間が介護や何らかの支援が必要となる期間です。
介護や支援が必要な人はどれぐらいいるの?
介護認定を受ける人は年々増加しており、2022年6月厚生労働省調べによると要介護(要支援)認定者数は、約687万人で、うち男性が約218万人、女性が約469万人となっています。
公的介護保険制度開始の2000年から、約2.6倍に増えており、年齢が高くなるほど介護が必要となる割合も増えてきています。
介護が必要となった原因としては、「認知症」が最も多く約2割を占めており、次に「脳血管疾患」、「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」、「関節疾患」などが挙げられます。
介護費用はどれぐらいかかる?
介護認定を受けてサービスを利用した時には、所得によってサービス費用の1~3割の費用を支払わなければならず、上限額を超えた部分にはついては全額自己負担となり、全額介護保険で賄われるのではありません。
ただし、自己負担額が高額になった時は、個人や世帯によって高額介護サービス費の負担限度額は定められています。
生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査(2021年度)」によると、どのくらい介護費用がかかったのかを聞いたところ、介護に要した費用(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)は、住宅改造や介護用ベッドの購入費など一時的な費用の合計が平均74万円でした。
また、月々の費用は平均8.3万円で、10万円以上と回答した人も3割を超えています。
次に、介護を行った期間ですが、平均は61か月(5年1か月)で、10年以上介護をしている方も全体の約2割を占めています。
これらから、介護に要する費用の総額は平均でも総額約580万円(一時74万円+8.3万円×61か月)にもなることが分かります。
その他に民間の介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームなどの施設に入居することになった場合には、追加の費用負担なども考えられます。
今からどんなことに備えておいたらいいの?
まずは、親が元気なうちに、家族に介護して欲しいのか、施設に入居して介護サービスの受けたいのかなどの希望を確認しておきましょう。
兄弟姉妹がいる場合は、家族会議を開いて親の介護の役割や介護費用について事前に話し合っておくことも重要になります。
年末年始など家族が集まる機会に話し合いの場を設けてみてはいかがでしょうか。
次に親がどれぐらいの資産があるのかを確認しておくことも大事で、それによってどのような施設に入居できるのかなど、介護にかけられる費用も事前に把握しておくことができます。
なかなか介護やお金の話は切り出しにくいものです。
例えば、近年テレビや新聞等でも取り上げられている「エンディングノート」の記入を勧めてみてはいかがでしょうか。
病気になったときやもしもの時の親の想いをあらかじめ知っておくことで、将来の備えにも活用できると思いますし、介護のこともこれをきっかけに話が出来ると思います。
エンディングノートは市販でもいろいろな種類のものが販売されていますが、福岡市では市役所等で無料配布されており、もしもの時の相談窓口なども記載されているので大変便利です。
終わりに
今回は親の介護について考えてみましたが、老後の介護については、将来誰もが直面する問題です。
人生100年時代に向けて、自分自身もどのような介護を希望するのか、これから長寿命化の時代に備えて、介護費用等の資金計画なども早めに準備しておきましょう。
何より健康が一番大事です。
医療技術の進歩で「平均寿命」は年々伸びていますが、元気に長生きするためにも食生活に気を付けて適度な運動を取り入れて「健康寿命」を延ばしていきましょう!!
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