2023/12/10
映画やドラマに魅せられて
好きな作品の舞台になった場所やロケ地を訪ねることをコンテンツ・ツーリズムと言います。
文学、映画、テレビドラマ、漫画、アニメなどの【物語】と旅が結びついた総称です。まさに「物語の世界を旅する」この一言がピッタリですね。
ご存知「ローマの休日」名シーン。サンタ・マリア・イン・コスメディン教会の内部にある真実の口
映画やドラマの舞台になったところ、どこを思い浮かべますか?
これはもう人それぞれで、作品が先か場所が先か関係なく次々と出てくることでしょう。ほんの一例をあげてみると…
●映画では国民的人気シリーズ『男はつらいよ』(東京都/柴又)や大林信彦監督の『尾道三部作』(広島県/尾道)、そして北海道と言えば『幸せの黄色いハンカチ』(夕張)やテレビドラマ『北の国から』(富良野)♪る~る~るるるるる~♪など。
●大河ドラマでは『篤姫』『西郷どん』(鹿児島県)、『竜馬伝』(高知県)など。
●朝の連続テレビ小説では『あまちゃん』(岩手県/久慈)、『ちゅらさん』(沖縄県)など。
●小説では夏目漱石の『坊ちゃん』(松山市/道後温泉)、川端康成の『伊豆の踊子』(伊豆)など。
●海外の映画では『ローマの休日』(イタリア/ローマ)や『ハリー・ポッターシリーズ』(イギリス)や『007シリーズ』(世界中)など。
数々の作品をご覧になった皆さんの心にも、舞台になった風景が印象深く残っているのではないでしょうか。
「インディジョーンズ最後の聖戦」ヨルダン・ペトラ遺跡のエルカズネ
「ロミオとジュリエット」のモデルとなったイタリア・ヴェローナには、ジュリエットの銅像とバルコニーがある。
ワンシーンを追体験する高揚感とファン心理
2003年から日本で巻き起こった韓流ブームの火付け役となったのが、ドラマ『冬のソナタ』通称『冬ソナ』。このドラマの主人公を演じたのがヨン様こと、ぺ・ヨンジュン(男性)⇒判らない方は検索して調べてね。
因みに彼が羽田空港に来た時は4,000人のファンが出迎えたそうです。
当時、ヨン様フィーバーの勢いに乗り「あなたもヨン様になれる」とばかりに売り出したヨン様と同じ髪型のカツラがヒット商品となりました。
さらに眼鏡をかけて首にマフラーを巻けば、憧れのヨン様の完成です!とことん「なりきり」ましょう。
さらに、このドラマの相乗効果は他にもあります。
冬ソナで撮影されたロケ地を回るツアーも大好評で、日本から多くのファンが韓国を訪れました。冬ソナツアーには女性のみならず男性の参加者もいたようです。
映画「アメリ」の舞台となったパリのカフェ・デ・ドゥー・ムーラン
私はこのツアーの参加者から貴重なお話しを入手しました(以下)。
ツアー中、ドラマに出てきた「高校時代の家」に行くと、ピアノが置いてありました。
そこで突然、一人で参加した年配男性がご自分のカバンの中から、あのヨン様カツラを取り出して頭にかぶり、ピアノを弾き始めました。
これには一同ビックリ仰天!
しかも予想外にピアノが上手で、冬ソナファンの乙女心をわしづかみにし、居合わせた全員がまるでドラマのワンシーンに入り込んだ気分になりました…と。
まさに好きなものを共有する喜びに満ちたツアーとなったことでしょう。
アニメゆかりの地を「聖地」として訪れる聖地巡礼
自発的に増えていったアニメファンによる聖地めぐり。
身近な場所で例えると「鬼滅の刃」のファンなら外せない有名スポットとして、宝満宮竈門神社(ほうまんぐうかまどじんじゃ/福岡県)への訪問者が増えました。
スタジオジブリ作品のモデルや舞台といわれる町や自然も美しさにあふれ、ジブリの世界を体験できると多くのファンを惹きつけています。
お目当ての場所を訪れ作品の世界観に浸ると、自分も登場人物と同じ空気を感じてタイムスリップした気分になれるというわけです。
また、自治体との一体的な取り組みが成功すれば地域が活性化する経済効果もあります。
赤毛のアンの家。カナダ・プリンスエドワード島
SNSで魅せられて
近年SNSで旅の情報を収集する人も増え、今まであまり知られていなかった所が急に注目されるようになり、もはや世界中の有名観光地だけが旅の目的地ではなくなりました。
かの地では異なる文化や価値観に出会い、地元の人々と触れあい地域の魅力を知って欲しいと願う一方で、地元の人々が困惑する事態が多発しています。
訪れる人もその地に存在する全てを大切にして、住む人と訪れる人がお互いに思いやりをもって接すること、それが「ツーリストシップ」です。
SNSの普及で撮影スポットや好きなモノ・コトを求めて国内外から多くの人が訪れるようになった今、この「ツーリストシップ」が観光にかかわる様々な立場の人が共存共栄するための重要なヒントだと私は思うのです。
宮島・厳島神社の大鳥居
(余談)日本三景に登録されている、広島湾に浮かぶ美しい小さな島:宮島に行ってきました。
干潮時には世界遺産・厳島神社の大鳥居まで歩いて行き、間近に朱色の大鳥居を見つめていると、まさに朱色は日本の色だなぁと感じました。
好きな作品の舞台になった場所やロケ地を訪ねることをコンテンツ・ツーリズムと言います。
文学、映画、テレビドラマ、漫画、アニメなどの【物語】と旅が結びついた総称です。まさに「物語の世界を旅する」この一言がピッタリですね。
ご存知「ローマの休日」名シーン。サンタ・マリア・イン・コスメディン教会の内部にある真実の口
映画やドラマの舞台になったところ、どこを思い浮かべますか?
これはもう人それぞれで、作品が先か場所が先か関係なく次々と出てくることでしょう。ほんの一例をあげてみると…
●映画では国民的人気シリーズ『男はつらいよ』(東京都/柴又)や大林信彦監督の『尾道三部作』(広島県/尾道)、そして北海道と言えば『幸せの黄色いハンカチ』(夕張)やテレビドラマ『北の国から』(富良野)♪る~る~るるるるる~♪など。
●大河ドラマでは『篤姫』『西郷どん』(鹿児島県)、『竜馬伝』(高知県)など。
●朝の連続テレビ小説では『あまちゃん』(岩手県/久慈)、『ちゅらさん』(沖縄県)など。
●小説では夏目漱石の『坊ちゃん』(松山市/道後温泉)、川端康成の『伊豆の踊子』(伊豆)など。
●海外の映画では『ローマの休日』(イタリア/ローマ)や『ハリー・ポッターシリーズ』(イギリス)や『007シリーズ』(世界中)など。
数々の作品をご覧になった皆さんの心にも、舞台になった風景が印象深く残っているのではないでしょうか。
「インディジョーンズ最後の聖戦」ヨルダン・ペトラ遺跡のエルカズネ
「ロミオとジュリエット」のモデルとなったイタリア・ヴェローナには、ジュリエットの銅像とバルコニーがある。
ワンシーンを追体験する高揚感とファン心理
2003年から日本で巻き起こった韓流ブームの火付け役となったのが、ドラマ『冬のソナタ』通称『冬ソナ』。このドラマの主人公を演じたのがヨン様こと、ぺ・ヨンジュン(男性)⇒判らない方は検索して調べてね。
因みに彼が羽田空港に来た時は4,000人のファンが出迎えたそうです。
当時、ヨン様フィーバーの勢いに乗り「あなたもヨン様になれる」とばかりに売り出したヨン様と同じ髪型のカツラがヒット商品となりました。
さらに眼鏡をかけて首にマフラーを巻けば、憧れのヨン様の完成です!とことん「なりきり」ましょう。
さらに、このドラマの相乗効果は他にもあります。
冬ソナで撮影されたロケ地を回るツアーも大好評で、日本から多くのファンが韓国を訪れました。冬ソナツアーには女性のみならず男性の参加者もいたようです。
映画「アメリ」の舞台となったパリのカフェ・デ・ドゥー・ムーラン
私はこのツアーの参加者から貴重なお話しを入手しました(以下)。
ツアー中、ドラマに出てきた「高校時代の家」に行くと、ピアノが置いてありました。
そこで突然、一人で参加した年配男性がご自分のカバンの中から、あのヨン様カツラを取り出して頭にかぶり、ピアノを弾き始めました。
これには一同ビックリ仰天!
しかも予想外にピアノが上手で、冬ソナファンの乙女心をわしづかみにし、居合わせた全員がまるでドラマのワンシーンに入り込んだ気分になりました…と。
まさに好きなものを共有する喜びに満ちたツアーとなったことでしょう。
アニメゆかりの地を「聖地」として訪れる聖地巡礼
自発的に増えていったアニメファンによる聖地めぐり。
身近な場所で例えると「鬼滅の刃」のファンなら外せない有名スポットとして、宝満宮竈門神社(ほうまんぐうかまどじんじゃ/福岡県)への訪問者が増えました。
スタジオジブリ作品のモデルや舞台といわれる町や自然も美しさにあふれ、ジブリの世界を体験できると多くのファンを惹きつけています。
お目当ての場所を訪れ作品の世界観に浸ると、自分も登場人物と同じ空気を感じてタイムスリップした気分になれるというわけです。
また、自治体との一体的な取り組みが成功すれば地域が活性化する経済効果もあります。
赤毛のアンの家。カナダ・プリンスエドワード島
SNSで魅せられて
近年SNSで旅の情報を収集する人も増え、今まであまり知られていなかった所が急に注目されるようになり、もはや世界中の有名観光地だけが旅の目的地ではなくなりました。
かの地では異なる文化や価値観に出会い、地元の人々と触れあい地域の魅力を知って欲しいと願う一方で、地元の人々が困惑する事態が多発しています。
訪れる人もその地に存在する全てを大切にして、住む人と訪れる人がお互いに思いやりをもって接すること、それが「ツーリストシップ」です。
SNSの普及で撮影スポットや好きなモノ・コトを求めて国内外から多くの人が訪れるようになった今、この「ツーリストシップ」が観光にかかわる様々な立場の人が共存共栄するための重要なヒントだと私は思うのです。
宮島・厳島神社の大鳥居
(余談)日本三景に登録されている、広島湾に浮かぶ美しい小さな島:宮島に行ってきました。
干潮時には世界遺産・厳島神社の大鳥居まで歩いて行き、間近に朱色の大鳥居を見つめていると、まさに朱色は日本の色だなぁと感じました。
すべての著作権は(株)大洋不動産に帰属しています。無断転載は固くお断りいたします。