2026/08/10
2026年8月の高額療養費制度改正~医療費の自己負担はどうなる?~
毎年「今年の夏が一番暑いのでは」と感じますが、今年は5月頃から気温が高く、梅雨明け後は一気に真夏のような暑さが続きました。
福岡が全国で一番暑かった日もあり、思わず驚いてしまいました。
この暑さの影響で、体調を崩して病院にかかる方が一気に増えていると耳にします。
そんな中、8月から高額療養費制度が改正されることもあり、「うちはどうなるのだろう」と不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
1 高額療養費制度とは?
高額療養費制度とは、ひと月の医療費が一定の上限額を超えた場合に、超えた分が戻ってくる制度で、年齢(70歳以上・70歳未満)や収入によって「月ごとの自己負担限度額(月額上限)」が決められており、家計への負担が重くなりすぎないようにするための仕組みです。
以前は、医療費が高額になりそうな場合、事前に「限度額適用認定証」を申請し、窓口での支払いを上限額に抑える必要がありました。
現在はマイナ保険証を利用することで、事前の申請なしに上限額までの支払いで済むようになり、手続きが大きく簡素化されています。

2 改正で何が変わるのか?
今回の改正で、令和8年8月から月ごとの自己負担限度額(月額上限)が引き上げられた一方で、年間の上限額が新たに設けられました。
「自己負担の上限額が増えるから不安」というイメージを持つ方が多いかもしれませんが、今回の改正では新しく「年間の上限額」が設けられており、医療費の負担が軽くなる場合もあります。
それでは、改正のポイントを詳しく紹介していきます。
①月ごとの自己負担限度額の見直し
まず、ひと月あたりの自己負担の上限額が下表のとおり見直されています。
例えば、年収600万円の方を例に、医療費100万円を支払う場合を改正前後で比較すると、
改正前:80,100円+(1,000,000-267,000円)×1%=87,430円
改正後:85,800円+(1,000,000-267,000円)×1%=93,130円
となり、上限額が5,700円上昇し、月の負担は増えてしまいます。
【高額療養費制度の月ごとの自己負担限度額と年間上限額】

※厚生労働省資料を元に作成
※医療費には食費や差額ベッド代などは含みません。
②高額療養費の年間上限の新設
今回の改正で新しく導入されるのが、年間の上限額です。
これまでは「多数回該当(月額上限を年に4回以上超えた場合の軽減制度)」に該当しない限り、月額上限まで医療費を支払う必要がありましたが、改正後は年間の医療費が一定額に達した場合、新たにそれ以上の負担が不要になる仕組みが新設されました。
例えば、年収600万円の方が、月額上限に満たない額の6万円を毎月の医療費として支払っていた場合を、1年間で比較しますと、
改正前:6万円×12か月=72万円
改正後:年間上限 53万円
となり、負担が軽減されます。
これまで、長期に継続して治療を受ける場合であっても、直近12ヶ月の間に4回以上の高額療養費制度の利用がなければ、多数回該当の対象とならず、大きな負担となっていましたが、長期の治療が必要な方に配慮された制度となりました。

3 終わりに
最近「令和8年9月からIPS細胞を活用した心臓病の治療に公的医療保険が適用される」というニュースを目にしました。
医療の進歩はめまぐるしく、治療の選択肢の幅が広がる一方で、医療保険制度も将来にわたり安定して続けていくために見直しが行われています。
今回の高額療養費制度の改正もその一つで、令和9年8月には、所得区分がさらに細分化されるなどの改正が予定されております。
今後も医療保険制度が見直される可能性はありますが、内容を正しく理解することで、不安を少しでも減らすことができます。
そして、日ごろから医療費にかかる費用を、預貯金や医療保険などご自身にあった備えを考えておくことが安心につながるのだと思います。
この機会に一度、ご自身の健康保険制度や医療保険について確認してみてはいかがでしょうか。
毎年「今年の夏が一番暑いのでは」と感じますが、今年は5月頃から気温が高く、梅雨明け後は一気に真夏のような暑さが続きました。
福岡が全国で一番暑かった日もあり、思わず驚いてしまいました。
この暑さの影響で、体調を崩して病院にかかる方が一気に増えていると耳にします。
そんな中、8月から高額療養費制度が改正されることもあり、「うちはどうなるのだろう」と不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
1 高額療養費制度とは?
高額療養費制度とは、ひと月の医療費が一定の上限額を超えた場合に、超えた分が戻ってくる制度で、年齢(70歳以上・70歳未満)や収入によって「月ごとの自己負担限度額(月額上限)」が決められており、家計への負担が重くなりすぎないようにするための仕組みです。
以前は、医療費が高額になりそうな場合、事前に「限度額適用認定証」を申請し、窓口での支払いを上限額に抑える必要がありました。
現在はマイナ保険証を利用することで、事前の申請なしに上限額までの支払いで済むようになり、手続きが大きく簡素化されています。

2 改正で何が変わるのか?
今回の改正で、令和8年8月から月ごとの自己負担限度額(月額上限)が引き上げられた一方で、年間の上限額が新たに設けられました。
「自己負担の上限額が増えるから不安」というイメージを持つ方が多いかもしれませんが、今回の改正では新しく「年間の上限額」が設けられており、医療費の負担が軽くなる場合もあります。
それでは、改正のポイントを詳しく紹介していきます。
①月ごとの自己負担限度額の見直し
まず、ひと月あたりの自己負担の上限額が下表のとおり見直されています。
例えば、年収600万円の方を例に、医療費100万円を支払う場合を改正前後で比較すると、
改正前:80,100円+(1,000,000-267,000円)×1%=87,430円
改正後:85,800円+(1,000,000-267,000円)×1%=93,130円
となり、上限額が5,700円上昇し、月の負担は増えてしまいます。
【高額療養費制度の月ごとの自己負担限度額と年間上限額】

※厚生労働省資料を元に作成
※医療費には食費や差額ベッド代などは含みません。
②高額療養費の年間上限の新設
今回の改正で新しく導入されるのが、年間の上限額です。
これまでは「多数回該当(月額上限を年に4回以上超えた場合の軽減制度)」に該当しない限り、月額上限まで医療費を支払う必要がありましたが、改正後は年間の医療費が一定額に達した場合、新たにそれ以上の負担が不要になる仕組みが新設されました。
例えば、年収600万円の方が、月額上限に満たない額の6万円を毎月の医療費として支払っていた場合を、1年間で比較しますと、
改正前:6万円×12か月=72万円
改正後:年間上限 53万円
となり、負担が軽減されます。
これまで、長期に継続して治療を受ける場合であっても、直近12ヶ月の間に4回以上の高額療養費制度の利用がなければ、多数回該当の対象とならず、大きな負担となっていましたが、長期の治療が必要な方に配慮された制度となりました。

3 終わりに
最近「令和8年9月からIPS細胞を活用した心臓病の治療に公的医療保険が適用される」というニュースを目にしました。
医療の進歩はめまぐるしく、治療の選択肢の幅が広がる一方で、医療保険制度も将来にわたり安定して続けていくために見直しが行われています。
今回の高額療養費制度の改正もその一つで、令和9年8月には、所得区分がさらに細分化されるなどの改正が予定されております。
今後も医療保険制度が見直される可能性はありますが、内容を正しく理解することで、不安を少しでも減らすことができます。
そして、日ごろから医療費にかかる費用を、預貯金や医療保険などご自身にあった備えを考えておくことが安心につながるのだと思います。
この機会に一度、ご自身の健康保険制度や医療保険について確認してみてはいかがでしょうか。
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