蔵茂 暉大

ファイナンシャルプランナー
長野県で生まれる。
大学時代は東北地方で過ごし、旅行会社への就職を夢見て独学で国家資格である「旅行業務取扱主任者」を取得するが銀行員だった父親の影響もあり大手地方銀行に就職。
旅行業界の知識も生かし現職では全国に顧客を持つ。

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2026/10/10

香港を旅して気づいた、日本の「当たり前」のすごさ

海外旅行に行くと、日本にいる時には気づかなかったことに気づかされることがある。
今年は海外へ行く機会が多く、先日は香港を訪れた。
香港は国際的な都市であり、街には活気があふれ、地下鉄などの交通機関も便利だ。
日本とは違った魅力がたくさんある。

そんな香港で、私は身をもって「日本との違い」を感じる出来事を経験した。

 

痛恨の乗り遅れから

帰国の日、私はキャセイパシフィック航空のラウンジで、出発までまだ時間があると思い、のんびり過ごしていた。
ところが、ふと出発時刻を確認すると、なんと自分が時間を勘違いしていたことに気づいた。
「これはまずい」と思って搭乗口へ向かったが、当然ながら間に合わない。
しかも、すでに預けていた荷物は飛行機から降ろされていた。
航空会社からは、「次の便を自分で取ってください。便が取れたら、降ろした荷物をその便に転送する」という案内だった。

もちろん、今回のことは完全に自分の確認不足だ。
航空会社には大変な迷惑をかけてしまった。そこは素直に反省しなければならない。

しかし、その時ふと思った。
「これ、日本だったらラウンジまで呼びに来てくれたのではないか」と。
日本の空港では、搭乗時間が近づいても姿を見せない乗客を、ラウンジまで探しに来てくれることがある。
もちろん、すべての場合に必ずそうしてくれるわけではない。
それでも「お客様がまだ搭乗していない」と気づき、できる限り対応してくれる。
今回の出来事で、そんな日本のサービスが決して世界の当たり前ではないことを、改めて感じた。

日本では当たり前だと思っていたこと

海外へ行くと、こうしたことにいくつも気づかされる。

電車が時間通りに来る。
街がきれいだ。
トイレがきれいだ。
コンビニが便利だ。
落とし物が戻ってくる。
店員が丁寧に対応する。

日本で暮らしていると、これらを「普通のこと」だと思ってしまう。
しかし海外に出てみると、それは決して世界共通の「普通」ではない。

もちろん、香港には香港の素晴らしさがある。
街のエネルギーや国際性、変化の速さなど、日本が学ぶべきところもたくさんある。
台湾など、他のアジアの国や地域を訪れても同じことを感じるだろう。
「日本より優れている」「日本の方が優れている」という単純な話ではない。
それぞれの国や地域に、それぞれの良さがある。

だからこそ、海外へ行くことには意味がある。

外から見ることで日本が見えてくる

日本にいると、日本の良さが見えなくなることがある。
海外へ行って初めて、「日本って便利だったんだな」「日本って丁寧だったんだな」と気づく。
今回の私の乗り遅れも、考えてみれば自分自身の失敗だ。
それでも、その失敗を通して、日本のサービスのありがたさを改めて知ることができた。

日本の良さは、世界一のものを一つ持っているということではないのかもしれない。
一つ一つは小さな「当たり前」。

時間を守る。
人に気を配る。
困っている人がいれば声をかける。
丁寧に仕事をする。

そんな小さな当たり前が積み重なって、今の日本の暮らしやすさを作っているのではないだろうか。海外へ出ることは、外国を知る旅であると同時に、日本を知る旅でもある。
香港で飛行機に乗り遅れた私は、少し恥ずかしい思いをしながら、そんなことを考えていた。
そして日本に帰ってきて、いつものように時間通りに動く電車を見た時、改めて日本という国を少し誇らしく感じたのである。

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