蔵茂 暉大

ファイナンシャルプランナー
長野県で生まれる。
大学時代は東北地方で過ごし、旅行会社への就職を夢見て独学で国家資格である「旅行業務取扱主任者」を取得するが銀行員だった父親の影響もあり大手地方銀行に就職。
旅行業界の知識も生かし現職では全国に顧客を持つ。

この執筆者の過去のコラム一覧

2019/03/10

クレジットカードカード、デビットカード、電子マネーのあれこれ

キャッシュレス決済時代の本格的幕開けとメリット享受

皆さんは日常どのくらい現金を使われるだろうか?
日本は諸外国と比べて、キャッシュレス化が極端に遅れていることをご存知だろうか?
私は今、ハワイに向かう日本航空の機内でこのコラムを書いている。
今回、あるグループでハワイに向かっている。必然的にわたしがツアーを仕切ることになり、参加者の皆さんからいろいろな質問を受けることになった。

 

多い質問はUSドルへの両替のことである。
さすがにもうトラベラーズチェックのことを質問される方はいらっしゃらなくなったが、両替のご質問は多い。
しかし既に世界はキャッシュレスだから、他の国では両替を氣にされる方は少ないのではないかと思う。それだけ日本はキャッシュレスが遅れていることの表れだろう。

デビットカード

デビットカードとは、例えば買い物するときにカードを使うのだが、その代金が即座に口座から引き落としになるカードのことだ。
これは海外で利用しても、日本の口座から即座に引き落としになる。しかも、マイルやポイントがその買い物に対して付与されるデビットカードまで登場した。

クレジットカードは引き落とし日まで借金みたいで嫌だという方もいらっしゃるが、これだとその問題も解決する。
最近は、デビットカードの機能を活用した「グローバルウォレット」と言われる両替カードも登場した。

これは、あらかじめデビットカード内に日本円を入金しておく。
海外旅行の際に、口座内でインターネットでの手続きで外貨に変更。それを海外でATMで出金すると、現地通貨が出てくる仕組み。
しかもマイルが利用金額に応じて付与される。
手数料の面から考えても、日本で現金を両替して持って行くよりかなりお得だ。

今後、旅の主流になるかも知れない。
海外旅行の時は、空港で外貨両替という常識を変える必要があるだろう。

クレジットカードの活用とメリット

以前、クレジットカードでどのようにたくさんのポイントを得て行くかというお話をさせて頂いたことがあるが、今日はポイントではなく、クレジットカードの付帯サービスでどんなメリットがあるか、見てみたい。

海外旅行の時に、一番助かるのは航空会社系のカードには必ず付帯している「海外旅行傷害保険」だ。
出発前にパックツアーでオプションとして募集される保険や、空港で募集されている海外旅行傷害保険に加入する前に、お持ちのクレジットカードに保険が付帯していないか調べた方がいい。
海外旅行の場合は、そのカードで旅行代金を決済していなくても、対象になる場合がほとんどだ。

海外旅行傷害保険では怪我や病氣のことを思い浮かべるかも知れないが、海外でスリに遇ったりしてものが紛失したり、飛行機で預けた荷物が破損した場合やなくなった場合、ホテルで盗難に遇った場合など、幅広い事故に対応している。

カードによっては、飛行機の遅れなどで乗継便に乗り遅れたりした場合や、預けた荷物が空港で届かなかった場合。
旅行出発前に、インフルエンザなどでキャンセルしなくてはならなくなった場合などまで保障してくれるカードもあり、私は何度も助けられている。

 

その他のメリットとしては、空港でのラウンジの利用や帰国時に大量の荷物を空港から自宅まで無料で宅配するサービス、エコノミークラスに乗るのにビジネスクラスのカウンターを利用できるサービスや、機内販売の割引 免税店での割引などたくさんある。

またあるホテルグループの提携クレジットカードでは、クレジットカードを更新している限り毎年一泊無料で利用できたり、チェックアウト時刻を遅くしてもらえてお部屋がワンランク上にアップグレードしてもらえ、宿泊にもかなりの割合のマイルやポイントを付与してもらえるようなカードもあり、常に情報を確認しておいた方が良さそうだ。

電子マネーの活用

皆さんは電子マネーといえば「Suica」や「ICOCA」など鉄道系のものを思い浮かべるかも知れないが、最近は、機能がさらに発展していて、皆さん記憶に新しい一大キャンペーンを行った「ペイペイ」などだと単に電子マネーでのお買い物だけでなく、友達同士のお金の送金等にも使える。
決済はQRコードを読ませるだけで瞬時に終了する。
これなら、わざわざ大幅な価格変動にびくびくしながら仮想通貨を保有する必要もなく、安心だ。

以上のように、日本のキャッシュレスの世界も急速に諸外国に追い付く勢いで変わって来ている。
現金が安心とは言ってられない時代がすぐそこまで来ていることを知り、自ら活用方法を工夫して、考えてゆくことも大切だろう。

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