蔵茂 暉大

ファイナンシャルプランナー
長野県で生まれる。
大学時代は東北地方で過ごし、旅行会社への就職を夢見て独学で国家資格である「旅行業務取扱主任者」を取得するが銀行員だった父親の影響もあり大手地方銀行に就職。
旅行業界の知識も生かし現職では全国に顧客を持つ。

この執筆者の過去のコラム一覧

2017/01/10

トランプ大統領就任後

前回は為替レート、株価など予想するのはなかなか難しく、ほぼ不可能でどんなに詳しい専門家でも予測は外れることが多いとお話させて頂いたと思います。
最近多いご質問に「トランプ大統領が実際就任したあと為替レートや株価などどうなりますか?」というものです。
私は、やはり「わかりません」とお答えしています。わかるなら、私も苦労しません。

アメリカは成長している

現在、為替レートは円安に振れ(2016年12月25日現在)、日本の株価は上昇していますよね。
でも、トランプ大統領就任が決まると円高になり、株安になると発言する専門家が多かったですよね。
なぜ円安になり、株価は上昇したのでしょうか?

アメリカでは、日本で言われているネガティブな論調もありましたが、期待している人も多いと言われ始めて来ました。そうでないと、市場が現在のようには動きません。
アメリカは、いろいろ言われているけど経済は成長しているんですよね。
では、どういう分野が成長しているのでしょうか?ちょっと調べてみました。
伸びている新しいビジネスで、日本人の私たちでも知っているいくつかのものをご紹介致します。

最新ビジネスサービスを利用してみた

今伸びている分野のひとつに、シェアビジネスというのがあります。代表例はAirbnb やUber といったところでしょうか。
ビジネス、そして収入の源泉は、世の中の問題の解決のためにアイデアを出した人に、問題が解決して助かった人からのお礼が入金されるということであると私は考えています。
そこで私は米国発の、そして日本でも利用できる最新ビジネス2つのサービスを、実際利用してみました。

一つはAirbnbです。いわゆる民泊と言われているものです。
最近、日本でもかなり普及してきましたし、メディアでも取り上げられていますので、ご存知の方は多いと思います。
従来のサービスの問題提起→その解決策 アイデア の流れで検証してみます。

Airbnbはこうです。

問題点→ホテル宿泊費が高騰している。
安いところをとると、部屋が狭かったりでゆったり滞在できない。
一方で、世の中のこんな課題もあります。

問題点→不動産の空室が増えて来ている。貸したいけどなかなか借り手がいない。
世の中の問題点・課題解決策として、この両者の間を取り持つ仕組みを作ればお互いに喜んでもらえるだろう。

すなわち、泊まるホテルが高くて狭くて困っている方々に、空き部屋で悩む不動産オーナーを繋いで双方の問題解決につながったというものです。
このアイデアが世界中に広がり、国を越えたビジネスとなっています。

次はUber です。

これはなんでしょう?
これはタクシーの問題を提起し、それを解決したサービスで喜ばれているものです。
タクシーは運賃が高い、目的地までいくらかかるのか不安。
近いところだと運転手が不愉快な態度で接して来る場合がある、等々問題がありました。

→どのように解決になったか?
結構いい車を所有しているが、いつも空いていてもったいない、時間もある、なんて自動車オーナーがいらっしゃる。
ではその車をオーナーごとシェアして、活躍していただこうというのがUberです。

実際利用するときは、スマートフォンのアプリを起動しGPSで現在地を表示して、Uberに登録されていて近くを走っている車が何分で迎えに来ることが出来るか表示されます。
あとは目的地を入力して、事前に料金の見積りしながらボタンを押すと、スマートフォン上に車の車種ナンバーと、運転手の顔写真も表示され、迎えに来てくれます。
あらかじめ指定した目的地に到着したら、降りるだけ。
料金はクレジット決済が自動に行われ、領収書もメールで届きます。

問題解決のアイデアが新たな需要を作り出す

アメリカ発のグローバル企業は、多くの場合このような世の中の問題解決の斬新アイデアから生まれているのでしょう。
ものが売れない時代に突入して久しいわが国 日本も、斬新アイデアが新たな需要を作り出し、世界に広がり国境を超えて無限にマーケットを産み出してゆく部分は、大いに見習っていいのではないでしょうか?

 

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