2019/08/10
大規模修繕への備えは万全に
最近、管理をご依頼頂いているアパートでの大規模修繕工事が相次ぎました。
大規模修繕とは、建物の外壁や屋根、共用廊下、階段など躯体部分の経年による劣化予防と防止のために施す大がかりな工事のことで、10年~15年おきと定期的に行う、賃貸不動産のオーナーにとって言わば一大イベントとなる工事です。
先月、大規模修繕専門の株式会社アローペイントさん、代表取締役の染矢正行社長のお話を伺う機会があったのですが、とても興味深く、今回はその内容をご紹介させて頂きながら、大規模修繕について考えてみたいと思います。
いつかくる!大規模修繕工事
賃貸不動産のオーナーである皆さんは、どのタイミングで大規模修繕が必要とお考えでしょうか。
「建物の施工会社からの提案」「そろそろ時期だから」というお答えが多いと思われますが、私たち「管理会社からの一本の電話からやむを得ず」という例もあるでしょう。
「雨漏りの苦情があり、屋上を点検したら防水が劣化していた」「外壁が浮いてクラックが入っている」などの報告をきっかけに、考えざるを得ない状況になったオーナーも少なくありません。
つまり大規模修繕はいつか必ずやってくるものでありながら、非常に「ネガティブに」「消極的に」捉えているオーナーが多いというのが全体的に受ける印象で、中には応急処置的対応で済ませたい、しのぎたいと考えるオーナーが多いのも実情です。家賃収入を考えれば「そこまでお金はかけられないよ」というお気持ち、よくわかります。
成功する大規模修繕とは
そもそも大規模修繕工事をネガティブに受け止めてしまうのは、それが「投資」ではなく「消費」だと捉えてしまうことが理由なのではないでしょうか。消費は支払った額と得られる効果はイコールです。
光熱費や交通費、通常の生活費全般と同じで、賃貸不動産の維持に必要だから支払う費用、できれば節約したいと考える費用になるわけです。
「大規模修繕工事」コスト=「得られる効果」
では大規模修繕に「価値」は全くないのでしょうか。
賃貸用不動産は自宅ではないので、当たり前ですが家賃収入を得る手立てです。
つまり支払った金額と同等ではなく、家賃においてそれ以上の効果が得られるなら、それは「価値」であり「投資」となり得るわけです。
「大規模修繕工事」コスト<「得られる効果」
大規模修繕は老朽化防止という「リペア」と、付加価値のアップという「リノベーション」のふたつの側面を持たせることができることを忘れてはなりません。
タイル、塗装、廊下や階段の長尺シート、張り替えや塗り替えはリノベーションのチャンス、タイミングでもあるのです。
効果を得る大規模修繕コストの考え方
では大規模修繕から得たい効果を元に、どのくらいのコストをかけても良いか算定してみましょう。
あるアパートを例に考えてみます。
①空室が募集家賃で入居した場合
差額1万2,000円×2部屋×12ヶ月=28万8,000円
28万8,000円×10年×80%=230万4,000円
※募集家賃で10年稼働したとして計算しますが、稼働率はリスクを考80%とします。
②現在入居中の部屋の入退去に伴う家賃収入増額を想定
差額1万2,000円×13部屋×12ヶ月=187万2,000円
187万2,000円×6年×80%=898万5,600円
※4年以内の入退去を想定し、対応可能年数を6年とします。ただし稼働率は80%です。
投資見込み算定額=①230万4,000円+②898万5,600円=1,128万9,600円
効果が得られるであろう投資見込額は、約1,130万円と算出されました。この金額内で修繕とリノベーションによる付加価値アップをバランス良く配分するわけです。
大規模修繕は家賃収入を必要としている限り、避けられない工事であることも事実。万全の状態でのぞみたいものです。
賃貸不動産の寿命と資産価値
賃貸不動産の寿命は物質的な寿命であるばかりか、オーナーにとっては経済的な寿命でもあります。
コストは投資としての効果を得られるよう考えてみることで、ポジティブにとらえてみてはいかがでしょうか。
最後になりましたが、株式会社アローペイントさんは全国各地、自社で雇用する職人さんが工事を行う大規模修繕専門の会社です。
大規模修繕による入居率の改善と家賃アップこそ技術力の成果だと明言し、各地を回っていらっしゃいます。
この場をお借りしてご紹介させて頂きます。事例が豊富なブログをぜひお読み下さい。
株式会社アローペイント
最近、管理をご依頼頂いているアパートでの大規模修繕工事が相次ぎました。
大規模修繕とは、建物の外壁や屋根、共用廊下、階段など躯体部分の経年による劣化予防と防止のために施す大がかりな工事のことで、10年~15年おきと定期的に行う、賃貸不動産のオーナーにとって言わば一大イベントとなる工事です。
先月、大規模修繕専門の株式会社アローペイントさん、代表取締役の染矢正行社長のお話を伺う機会があったのですが、とても興味深く、今回はその内容をご紹介させて頂きながら、大規模修繕について考えてみたいと思います。
いつかくる!大規模修繕工事
賃貸不動産のオーナーである皆さんは、どのタイミングで大規模修繕が必要とお考えでしょうか。
「建物の施工会社からの提案」「そろそろ時期だから」というお答えが多いと思われますが、私たち「管理会社からの一本の電話からやむを得ず」という例もあるでしょう。
「雨漏りの苦情があり、屋上を点検したら防水が劣化していた」「外壁が浮いてクラックが入っている」などの報告をきっかけに、考えざるを得ない状況になったオーナーも少なくありません。
つまり大規模修繕はいつか必ずやってくるものでありながら、非常に「ネガティブに」「消極的に」捉えているオーナーが多いというのが全体的に受ける印象で、中には応急処置的対応で済ませたい、しのぎたいと考えるオーナーが多いのも実情です。家賃収入を考えれば「そこまでお金はかけられないよ」というお気持ち、よくわかります。
成功する大規模修繕とは
そもそも大規模修繕工事をネガティブに受け止めてしまうのは、それが「投資」ではなく「消費」だと捉えてしまうことが理由なのではないでしょうか。消費は支払った額と得られる効果はイコールです。
光熱費や交通費、通常の生活費全般と同じで、賃貸不動産の維持に必要だから支払う費用、できれば節約したいと考える費用になるわけです。
「大規模修繕工事」コスト=「得られる効果」
では大規模修繕に「価値」は全くないのでしょうか。
賃貸用不動産は自宅ではないので、当たり前ですが家賃収入を得る手立てです。
つまり支払った金額と同等ではなく、家賃においてそれ以上の効果が得られるなら、それは「価値」であり「投資」となり得るわけです。
「大規模修繕工事」コスト<「得られる効果」
大規模修繕は老朽化防止という「リペア」と、付加価値のアップという「リノベーション」のふたつの側面を持たせることができることを忘れてはなりません。
タイル、塗装、廊下や階段の長尺シート、張り替えや塗り替えはリノベーションのチャンス、タイミングでもあるのです。
効果を得る大規模修繕コストの考え方
では大規模修繕から得たい効果を元に、どのくらいのコストをかけても良いか算定してみましょう。
あるアパートを例に考えてみます。
①空室が募集家賃で入居した場合
差額1万2,000円×2部屋×12ヶ月=28万8,000円
28万8,000円×10年×80%=230万4,000円
※募集家賃で10年稼働したとして計算しますが、稼働率はリスクを考80%とします。
②現在入居中の部屋の入退去に伴う家賃収入増額を想定
差額1万2,000円×13部屋×12ヶ月=187万2,000円
187万2,000円×6年×80%=898万5,600円
※4年以内の入退去を想定し、対応可能年数を6年とします。ただし稼働率は80%です。
投資見込み算定額=①230万4,000円+②898万5,600円=1,128万9,600円
効果が得られるであろう投資見込額は、約1,130万円と算出されました。この金額内で修繕とリノベーションによる付加価値アップをバランス良く配分するわけです。
大規模修繕は家賃収入を必要としている限り、避けられない工事であることも事実。万全の状態でのぞみたいものです。
賃貸不動産の寿命と資産価値
賃貸不動産の寿命は物質的な寿命であるばかりか、オーナーにとっては経済的な寿命でもあります。
コストは投資としての効果を得られるよう考えてみることで、ポジティブにとらえてみてはいかがでしょうか。
最後になりましたが、株式会社アローペイントさんは全国各地、自社で雇用する職人さんが工事を行う大規模修繕専門の会社です。
大規模修繕による入居率の改善と家賃アップこそ技術力の成果だと明言し、各地を回っていらっしゃいます。
この場をお借りしてご紹介させて頂きます。事例が豊富なブログをぜひお読み下さい。
株式会社アローペイント
すべての著作権は(株)大洋不動産に帰属しています。無断転載は固くお断りいたします。