税理士

あんしん税理士法人

鹿田 幸子

福岡県出身。大学卒業後、大阪の会計事務所にて勤務。帰福後は、福岡の大手会計事務所に勤務し、幅広い業務に携わる。2007年税理士登録。2013年 12月安藤税理士事務所入所。2016年12月法人成(あんしん税理士法人)。社員税理士となる。かかりつけ医のような税理士を目指し日々研鑽中。
資格:税理士

この執筆者の過去のコラム一覧

2019/11/10

2020 年からの税制改正(所得税)

今年、2019 年は消費税の税率の変更という、大きな税制改正が行われた年でした。
個人にも大きな影響がある改正です。

来年は更に所得税で、個人に影響がある税制改正が予定されています。11 月は事業をされている方のもとへ、税務署から年末調整の資料が届く時期です。
その資料の中に、従業員等へ配る書類が入っています。
その書類の一つであります、去年から登場した「給与所得者の配偶者控除等申告書」の様式が早くも来年には変わることが予定されています。(10 月24 日現在。)
所得税の改正についていくつか見ていきましょう。

基礎控除の改正

所得税を計算するうえで、それぞれの所得(給与所得や不動産所得など)から控除できるものが14 種類(所得控除と呼びます)ありますが、その中で誰もが使う事が出来るものが基礎控除です。
現在は、全員が一律38 万円です。
この金額が、来年から4 種類になり、各人の所得に応じて変わります。

合計所得金額2400 万円以下の場合、48 万円になります。
2400 万円を超え、2450 万円以下の場合、32 万円になります。
2450 万円を超え、2500 万円以下の場合、16 万円になります。
2500 万円を超えると、0 円です。

厚生労働省のHP によると、2018 年の所得分布調査において所得金額が2000 万円以上の割合は、1.3%ということなので、多くの人は基礎控除が48 万円になり、減税、ということになります。

この改正を受けて、最初に記したように「給与所得者の配偶者控除等申告書」の様式が変わり、「給与所得者の基礎控除申告書」も兼ねることになる予定です。

給与所得控除の改正

給与所得控除額というのは、給与所得を計算する際に給与収入金額から控除する金額のことです。
収入金額に応じて段階的に増えていきます。
この控除額が来年から、一律10 万円、引き下げられる予定になっています。

また、数年前から、この給与所得控除は上限額がどんどん引き下げられ、2016 年は230 万円、2017 年から2019 年は220 万円、そして来年からは195 万円になる予定です。

給与所得者の方で年収850 万円以下の方の場合、基礎控除の増額10 万円と給与所得控除の減額10 万円が相殺され、結果的に税額に影響はありません。
給与収入が850 万円を超える方の場合、増税になります。
その負担を和らげるために、次の調整控除が創設されました。

所得税額調整控除の創設

給与年収が850 万円を超える人で①特別障がい者に該当する人、②23 歳未満の扶養親族がいる人、③特別障がい者である同一生計配偶者又は扶養親族がいる人について適用されます。
以下の計算式で計算しますが、調整控除額の上限は15 万円です。

(給与等の収入金額※‐850 万円)×10%
※1000 万円が上限

この創設を受けて、「給与所得者の配偶者控除等申告書」は「所得金額調整控除申告書」も兼ねることになる予定です。

今回の改正では、公的年金等控除にも同様の改正が行われます。
また、青色申告特別控除についても減額の改正が行われますが、これについては電子申告をしている納税者の方には影響がなく、現状通り65 万円の青色申告特別控除の適用を受けることができます。

毎年12 月には税制改正大綱が発表されます。
今後の税制改正がどうなるか、ということが記されていますので今年も要注目です。

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