2020/02/10
変形性膝関節症 その1
膝関節は...
太ももの「大腿骨」と、スネの「脛骨」、お皿と呼ばれる「膝蓋骨」で構成され、体の中で最も大きな関節です。
それぞれの骨同士がぶつからないように表面は「軟骨」で覆われています。また、大腿骨と脛骨の間には「半月板」という線維性の軟骨があり、これらの軟骨は衝撃を吸収するクッションの役目、関節がスムースに動くための大切な役目を持っています。
関節の中や周囲には骨と骨をつなぐ靱帯や筋肉があり、関節を安定させています。
二本足で歩く人間には欠かせない仕組みです。
変形性膝関節症は
中高年に多い膝関節疾患で、年齢を重ねるにつれて、関節軟骨が傷んだり、すり減ったりして、熱や腫れ、痛みを起こし、関節の変形や破壊が徐々に生じる疾患です。
肥満や遺伝的要素が原因になることもありますが、骨折や関節の靱帯・半月板などのケガが引き金になることもあります。
膝の痛みの原因の第1位で、50歳以上の約1000万人が変形性膝関節症の痛みに悩んでいると言われていて、1:4で女性に多くみられます。
初期は、階段の昇り降りや歩き始め、座っていることから立ち上がり動作で痛みがおきます。
膝関節は袋(関節包)に包まれた構造をしていて、滑膜という膜が内側を覆っています。
膝関節の軟骨が表面からはがれ落ち、滑膜を刺激して炎症を引き起こすと関節液が増え(水がたまる)、腫れます。
人間は二本足で歩行するため、体重負荷は膝の内側に多くかかり内側の軟骨からすり減って、結果、O脚が目立ってきます。
関節の曲げ伸ばしが制限され日常生活に支障がでてきます。
劣化した軟骨を元に戻すことはできませんが(10年後はわかりませんよ)、上手に膝と付き合うことで手術に至らずにすむことがほとんどです。
大切なのは太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を鍛えることと、体重のコントロールです。
どんな治療があるか?
変形性膝関節症の治療法には保存療法と手術療法がありますが、90%以上の方が保存療法のみで対応が可能です。
保存療法には、症状の進行に応じて
薬物:内服薬、外用薬、注射薬
装具:サポーター、足底板
運動:筋力強化、ストレッチング
・ ・のような治療法があります。
薬物療法で最初に用いるのは「消炎鎮痛剤」で、内服薬と外用薬があり、使い分けたり併用したりします。定期的に医師のチェックを受けながら使用し、お薬の副作用を出さないことが大切です。
注射薬としては、炎症を抑えるステロイド剤や、軟骨や関節液の成分の一つである「ヒアルロン酸」を関節内に注射する方法があります。
運動療法には、筋力強化とストレッチングがあり、効果が期待できます。
頑張るほど効果が出るわけではなく、炎症を引き起こさないように行います。
膝には平地を歩くだけでも体重の3倍の負担がかかると言われています。体重が 1kg増える、1kgの荷物を持つと膝には3kgの負担がかかるということです。
肥満の人は体重を減らしましょう。私のこと(笑)
装具療法には膝を安定させるサポーターと、膝の内側の負担を減らす足底板があります。
日常生活で痛みをコントロールしながら、膝の軟骨の減りを防ぐのは容易ではありません。
膝の負担にならない方法を選んでトレーニングをします。
適切な運動療法で予防したり回復を早めることが可能です。続けることが肝心です
大腿四頭筋の運動
床の上で膝を自然と伸ばしてください。
足を背屈(つま先を起こします)して、膝裏を床に押しつけるように、膝をピンと伸ばします。
太もも前の筋肉が硬くなるのがわかります。そのまま5秒我慢。それから力を抜きます。
この動作を10〜20回繰り返します。1日に1〜2回行います。
仰向けに寝て、膝を伸ばしたまま持ち上げます。同じ効果が得られます。
座って行う方法もあります。これまた同じ効果が得られます。
膝・腰に痛みが出ないよう自分にあった方法を選びます。
膝を90°まで曲げるハーフ・スクワット。
膝がつま先より前に出ないように、そして、転倒しないよう、テーブルや椅子につかまって行いましょう。
筋肉をつけることも大切ですが、同時にストレッチをして柔軟性を獲得しましょう。
転んでからでは遅い!
さあ、今日からレッツ・トライ!
膝関節は...
太ももの「大腿骨」と、スネの「脛骨」、お皿と呼ばれる「膝蓋骨」で構成され、体の中で最も大きな関節です。
それぞれの骨同士がぶつからないように表面は「軟骨」で覆われています。また、大腿骨と脛骨の間には「半月板」という線維性の軟骨があり、これらの軟骨は衝撃を吸収するクッションの役目、関節がスムースに動くための大切な役目を持っています。
関節の中や周囲には骨と骨をつなぐ靱帯や筋肉があり、関節を安定させています。
二本足で歩く人間には欠かせない仕組みです。
変形性膝関節症は
中高年に多い膝関節疾患で、年齢を重ねるにつれて、関節軟骨が傷んだり、すり減ったりして、熱や腫れ、痛みを起こし、関節の変形や破壊が徐々に生じる疾患です。
肥満や遺伝的要素が原因になることもありますが、骨折や関節の靱帯・半月板などのケガが引き金になることもあります。
膝の痛みの原因の第1位で、50歳以上の約1000万人が変形性膝関節症の痛みに悩んでいると言われていて、1:4で女性に多くみられます。
初期は、階段の昇り降りや歩き始め、座っていることから立ち上がり動作で痛みがおきます。
膝関節は袋(関節包)に包まれた構造をしていて、滑膜という膜が内側を覆っています。
膝関節の軟骨が表面からはがれ落ち、滑膜を刺激して炎症を引き起こすと関節液が増え(水がたまる)、腫れます。
人間は二本足で歩行するため、体重負荷は膝の内側に多くかかり内側の軟骨からすり減って、結果、O脚が目立ってきます。
関節の曲げ伸ばしが制限され日常生活に支障がでてきます。
劣化した軟骨を元に戻すことはできませんが(10年後はわかりませんよ)、上手に膝と付き合うことで手術に至らずにすむことがほとんどです。
大切なのは太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を鍛えることと、体重のコントロールです。
どんな治療があるか?
変形性膝関節症の治療法には保存療法と手術療法がありますが、90%以上の方が保存療法のみで対応が可能です。
保存療法には、症状の進行に応じて
薬物:内服薬、外用薬、注射薬
装具:サポーター、足底板
運動:筋力強化、ストレッチング
・ ・のような治療法があります。
薬物療法で最初に用いるのは「消炎鎮痛剤」で、内服薬と外用薬があり、使い分けたり併用したりします。定期的に医師のチェックを受けながら使用し、お薬の副作用を出さないことが大切です。
注射薬としては、炎症を抑えるステロイド剤や、軟骨や関節液の成分の一つである「ヒアルロン酸」を関節内に注射する方法があります。
運動療法には、筋力強化とストレッチングがあり、効果が期待できます。
頑張るほど効果が出るわけではなく、炎症を引き起こさないように行います。
膝には平地を歩くだけでも体重の3倍の負担がかかると言われています。体重が 1kg増える、1kgの荷物を持つと膝には3kgの負担がかかるということです。
肥満の人は体重を減らしましょう。私のこと(笑)
装具療法には膝を安定させるサポーターと、膝の内側の負担を減らす足底板があります。
日常生活で痛みをコントロールしながら、膝の軟骨の減りを防ぐのは容易ではありません。
膝の負担にならない方法を選んでトレーニングをします。
適切な運動療法で予防したり回復を早めることが可能です。続けることが肝心です
大腿四頭筋の運動
床の上で膝を自然と伸ばしてください。
足を背屈(つま先を起こします)して、膝裏を床に押しつけるように、膝をピンと伸ばします。
太もも前の筋肉が硬くなるのがわかります。そのまま5秒我慢。それから力を抜きます。
この動作を10〜20回繰り返します。1日に1〜2回行います。
仰向けに寝て、膝を伸ばしたまま持ち上げます。同じ効果が得られます。
座って行う方法もあります。これまた同じ効果が得られます。
膝・腰に痛みが出ないよう自分にあった方法を選びます。
膝を90°まで曲げるハーフ・スクワット。
膝がつま先より前に出ないように、そして、転倒しないよう、テーブルや椅子につかまって行いましょう。
筋肉をつけることも大切ですが、同時にストレッチをして柔軟性を獲得しましょう。
転んでからでは遅い!
さあ、今日からレッツ・トライ!
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