廣橋 昭幸

医学博士

広橋整形外科医院

廣橋 昭幸

昭和35年生まれ 久留米大学医学部卒業。久留米大学整形外科医局に在籍し、関連病院・大学病院で勤務後、公立八女総合病院整形外科医長。久留米大学整形外科講師を経て、平成17年より実家である福岡市中央区谷「広橋整形外科医院」で診療。こどもから高齢者までを対象に地域医療に携わっています。

医学博士 日本専門医機構・整形外科専門医・日本整形外科学会・スポーツ認定医、脊椎脊髄認定医、リハビリテーション認定医、リウマチ認定医

〒810-0031
福岡市中央区谷1丁目16-38
広橋整形外科医院
TEL 092-712-1454

この執筆者の過去のコラム一覧

2020/06/10

尿酸値、気にしていますか?

新型コロナ感染症で、不要不急の外出を控えるようになり、家飲みでアルコールの消費量が増加していると聞きます。
そこで今回は、痛風=文字通り(風が当たっても痛い)。
尿酸や痛風と聞いてゾッとしている人、いませんか? 友人との飲み会でも、たびたび尿酸が話題になります。
むかしは贅沢病と言われていましたが、今ではありふれた疾患になりました。

そもそも尿酸ってなに?

尿酸というと「尿」の「酸」と思われがちですが、食品に含まれるプリン体から作られるのは全体の20%、残りの80%は体内で作られるエネルギーの燃えかすや遺伝子が分解された老廃物なんです。

●尿酸値はどうして高くなるの?
通常、体の中で作られる尿酸の量と排泄される量はバランスをとっているのですが、体内で尿酸が作られ過ぎたり、うまく体外へ排泄されなくなることで血液中の尿酸が増えます。

尿酸が高いとなぜいけないのか?

尿酸は体内で出来る老廃物のひとつですが、「血中の尿酸の濃度が高い=高尿酸血症」が続くと、尿酸の結晶が身体のあちこちに沈着し、ある日突然、足の親ゆびの付け根の関節部分などが赤く腫れて激しく痛む「痛風発作」と言われる関節炎を起こします。
また、最近では、高尿酸血症は、高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病や慢性腎臓病を合併しやすいことがわかってきました。

◎腎機能障害:尿酸が沈着することで動脈硬化が加わって腎機能が障害され、腎不全になる場合があります。
◎動脈硬化症:尿酸の直接的な関与は証明されていませんが、動脈硬化を合併することが多く、心筋梗塞や脳梗塞が起きやすくなります。
◎膀胱結石:尿酸の結晶で結石ができやすくなり、腎結石、尿管・膀胱結石になります。

痛風ってどんな病気?

尿酸値が 7.0mg/dLを超えると、血液中の尿酸が結晶となって関節に沈着します。ストレスや激しい運動、尿酸値の急激な変動など、なんらかのきっかけで沈着していた結晶が剥がれ落ちると、身体がそれを異物と認識して白血球が排除しようと格闘し痛風発作が起こります。

患者さんは「いままでに経験したことない激痛」とおっしゃいます。痛風発作の痛みは大人が2〜3日歩けなくなるほど強烈です。
消炎鎮痛剤を服用すれば、痛みは数日で治まりますが、尿酸が高いまま放置していると、繰り返し発作を起こすようになります。一方、尿酸値6.0mg/dL以下に下げて維持すると痛風発作は起こらなくなります。

その痛みは合併症への警告

高尿酸血症は、食生活を改善し、適度な運動を心がけ、必要であれば薬物療法で尿酸値をコントロールしていく必要があります。
尿酸値が高すぎる状態が続くと、ある日突然痛みや腫れなどの痛風発作が起こりますが、痛みが解決すると、ついつい放置しがちになります。
しかし、その痛みは様々な合併症への「警告」だと思ってください。

次回は、治療法などを解説します。

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