2021/04/10
持続化給付金から事業再構築補助金へ
令和 3 年の春になっても、おさまるようでおさまらない新型コロナウイルス感染症ですが、その経済状況への影響をかんがみて、去年から「持続化給付金」や「家賃支援給付金」、「雇用調整助成金」などの金銭的な面での支援のための給付が行われてきました。
令和 3年 3 月 1 日からは、1 月に発令された緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出移動の自粛により、売上が 50%以上減少した中小法人・個人事業者等に対する「一時支援金」の給付のための申請もスタートしています。
ポストコロナ・ウィズコロナ時代の事業再構築
それから、3 月中に申請が開始する予定の「事業再構築補助金」という、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための企業の思い切った事業再構築を支援するための補助金も準備されています。100 万円から最大で 1 億円の補助金が支給される制度です。
これには予算が 1 兆円以上確保されています。
国としては、2 回目の持続化給付金で広く浅く様々な事業者を支援する、ということではなく、体力のある事業者を支える、淘汰・再編の局面にシフトしたのだろうと言われています。
簡単ではない申請手続き
スピードが求められていた持続化給付金が非常に簡単な手続きで、申請から支給までの期間も1~3週間と早かったのに比べ、事業再構築補助金はまず、事業転換や業態転換などを行うための事業計画を、税理士や中小企業診断士などの「認定経営革新等支援機関」といっしょに作成して申請し、採択されたら計画通りに支出したかどうか、報告が必要です。
しかし、申請したからといって、全部の事業が採択されるとは限りませんので、認定経営革新等支援機関に支払う手数料を払っただけで終わってしまった、ということもあり得ます。
補助率2/3、自己資金が必要
また、採択されてから実際に補助金が支給されるのは 1 年後くらいになるので、計画通りの事業をするための資金は基本的に自前で用意する必要があるという事で、手持ち資金に不安がある事業者の方は、銀行の協力も得る必要があります。(概算払い制度も用意される予定です。)
一番応募が多そうな、中小企業を対象にした補助額は 100 万円~6000 万円で補助率は 2/3 ですので、100 万円の補助金を得るためには自分で 150 万円を用意し、6000 万円の補助金を得るためには 9000 万円を用意する必要があるという事です。
いろいろな面でハードルが高い補助金となっています。
なるべく早く中小の事業者を救う必要があった持続化給付金が、あまりにも簡単に申請できたので、本当は事業をやっていなかった大学生や主婦などが大量に犯罪者になってしまった、という顛末でしたので、この補助金を受けるハードルが高くなるのはやむを得ないところでしょう。
新事業の展開を考えているなら早めのご相談を
最初に発表された簡単なリーフレットには、この補助金の活用イメージとして飲食業や製造業などが載っていたので不動産業の方には関係ないのかな、と思っていたのですが、3 月17 日に発表された「事業再構築指針の手引き」を読んでいましたら、事例の一つに不動産業の場合、という記載がありました。何か新しい事業展開を考えていらっしゃる方は、まず担当している税理士などに相談されることをお勧めいたします。
なお、3 月から申請開始の予定ですが、1回限りのものではなく、数回募集する予定となっています。
令和 3 年の春になっても、おさまるようでおさまらない新型コロナウイルス感染症ですが、その経済状況への影響をかんがみて、去年から「持続化給付金」や「家賃支援給付金」、「雇用調整助成金」などの金銭的な面での支援のための給付が行われてきました。
令和 3年 3 月 1 日からは、1 月に発令された緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出移動の自粛により、売上が 50%以上減少した中小法人・個人事業者等に対する「一時支援金」の給付のための申請もスタートしています。
ポストコロナ・ウィズコロナ時代の事業再構築
それから、3 月中に申請が開始する予定の「事業再構築補助金」という、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための企業の思い切った事業再構築を支援するための補助金も準備されています。100 万円から最大で 1 億円の補助金が支給される制度です。
これには予算が 1 兆円以上確保されています。
国としては、2 回目の持続化給付金で広く浅く様々な事業者を支援する、ということではなく、体力のある事業者を支える、淘汰・再編の局面にシフトしたのだろうと言われています。
簡単ではない申請手続き
スピードが求められていた持続化給付金が非常に簡単な手続きで、申請から支給までの期間も1~3週間と早かったのに比べ、事業再構築補助金はまず、事業転換や業態転換などを行うための事業計画を、税理士や中小企業診断士などの「認定経営革新等支援機関」といっしょに作成して申請し、採択されたら計画通りに支出したかどうか、報告が必要です。
しかし、申請したからといって、全部の事業が採択されるとは限りませんので、認定経営革新等支援機関に支払う手数料を払っただけで終わってしまった、ということもあり得ます。
補助率2/3、自己資金が必要
また、採択されてから実際に補助金が支給されるのは 1 年後くらいになるので、計画通りの事業をするための資金は基本的に自前で用意する必要があるという事で、手持ち資金に不安がある事業者の方は、銀行の協力も得る必要があります。(概算払い制度も用意される予定です。)
一番応募が多そうな、中小企業を対象にした補助額は 100 万円~6000 万円で補助率は 2/3 ですので、100 万円の補助金を得るためには自分で 150 万円を用意し、6000 万円の補助金を得るためには 9000 万円を用意する必要があるという事です。
いろいろな面でハードルが高い補助金となっています。
なるべく早く中小の事業者を救う必要があった持続化給付金が、あまりにも簡単に申請できたので、本当は事業をやっていなかった大学生や主婦などが大量に犯罪者になってしまった、という顛末でしたので、この補助金を受けるハードルが高くなるのはやむを得ないところでしょう。
新事業の展開を考えているなら早めのご相談を
最初に発表された簡単なリーフレットには、この補助金の活用イメージとして飲食業や製造業などが載っていたので不動産業の方には関係ないのかな、と思っていたのですが、3 月17 日に発表された「事業再構築指針の手引き」を読んでいましたら、事例の一つに不動産業の場合、という記載がありました。何か新しい事業展開を考えていらっしゃる方は、まず担当している税理士などに相談されることをお勧めいたします。
なお、3 月から申請開始の予定ですが、1回限りのものではなく、数回募集する予定となっています。
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