2021/06/10
人生最後の贈り物 「遺贈寄付」という選択肢を知ろう
年齢を重ねると、財産を増やすことより遺し方(残し方)について関心を持つ機会が増えるようです。終活や認知症がメディアでも取り上げられるようになり、「そろそろ考えたほうがいいのかな」ということで、ひと昔に比べたら皆さんお気軽にご相談下さるようになりました。
遺贈寄付とは
もし自分が死んで遺った財産があれば、ご存じの通り相続人で話し合って分けます。
また、自分の意思で「誰に何をどのくらい遺す」と決めて置くこともできます。遺言です。
遺言では「相続人に遺す(相続)」ことはもちろん、その全部または一部を「相続人以外の人に遺す(遺贈)」こともできますし、「寄付」することもできます。
これ「遺贈寄付」といって今回のテーマといたしました。
今、関心を持つ人が増えはじめていて、相続の新たな潮流として注目を集めているのです。
寄付って良いことなんだろうけどせいぜい自分は募金に協力するぐらいかな?大富豪や篤志家がするものじゃないの?と普通は思います。
ところがここ数年、「クラウドファウンディング」がきっかけとなり寄付市場は拡大の一途、税制優遇など寄付を巡る環境が驚くほど様変わりしているのでした。
困ったときはお互い様
クラウドファンディングとは、「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた造語で、「インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達する」ことを指します。
最大の特徴はといえば「こんなモノやサービスを作りたい」「世の中の問題をこう解決したい」といったアイデアや想いを持つ人が発信、それに共感して「応援したい」「モノやサービスを試してみたい」と思った人が、誰でも手軽に支援できることです。(CAMPFIREサイトより一部引用 )
遡れば、かつて日本には無償で労力を交換する「ゆい(結)」や、労力を出し合って作業を行い成果を分け合う「もやい(催合)」のように、庶民がお互い助け合う文化が当たり前のように存在していました。
田植えや地引き網漁など「困ったときはお互い様」という相互扶助の仕組みがなければ、世の中が成り立たない部分があったのだと思います。
課題解決の原動力となる寄付
今は行政がそれなりに目配りをするようになりましたが、社会の歪みや縦割り行政の弊害もあり、手が届かないところで多くの問題が生まれている事は、私たちも多少なり知るところです。
実はこうした課題を浮かび上がらせているのがNPO法人です。
子どもの虐待、動物の殺処分、環境保全など、NPOが顕在化させた社会的課題はたくさんありますが、そうした課題解決の原動力になるのが寄付なのだそうです。
また記憶に新しいところでは熊本地震の復興支援や西日本豪雨の被災地支援にも、クラウドファウンディングで多くの寄付が集まっています。
「自分も同じ課題を解決したいと思う」「助けたい」と共感し、寄付することで「人と人」「人と地域」につながりが生まれることに気が付くと共に、相互扶助という考え方は日本人の心に案外根強くあるのではと希望を見出します。
私自身も知人から情報を得て、少しですが寄付という一票を投じたことがあります。
さて皆さんは「寄付をしてみよう」という今の世のムーブメントを、どうとらえていらっしゃるでしょうか。
税制優遇も
税制も優遇されています。遺贈寄付をした分は相続財産からはずれるため、相続税はかかりません。
ただ遺贈寄付をするには遺言の作成とその執行が不可欠ですが、遺留分(相続人に保証された相続財産の一定割合)を侵害しないように注意が必要です。
いずれにしても、税制と法律の細かい規定があるため、必ず適切な専門家を通じて行いましょう。
もちろん、責任を持ってご紹介いたしておりますので、安心してご相談ください。
未来を信じる力が寄付にはある
遺贈寄付の本流ともいえる「日本ファンドレイジング協会」代表理事の鵜尾正隆氏のお話を聞いたときのこと。
無料相談に来られる方々は「バスに座っているような普通のおじいちゃんやおばあちゃん」なのだそうです。そんな方々が、「日本の将来のために自分のお金を役立ててもらいたい」と1時間ぐらい話し込まれるのだとか。
気になって寄付の額は?と聞くと、数10万円程度から1千万円単位まで人それぞれだそうです。
ただ、寄付を受ける側のNPOなど関係者は、寄付の金額以上にその人の想いを受け取り、力が入るのだとも聞きました。
かっこいいお金の遺し方、使い方だなと思います。
自分が遺したものが次世代の誰かに受け継がれ、存在し続けるとしたら、死は「終わり」ではなく継承です。
遺贈寄付は自分がいなくなった後の世界に想いをはせて選んだ、人生最後となる次世代への贈り物です。
今日よりも良い明日を。
未来を信じる力が、そのお金には込められています。
年齢を重ねると、財産を増やすことより遺し方(残し方)について関心を持つ機会が増えるようです。終活や認知症がメディアでも取り上げられるようになり、「そろそろ考えたほうがいいのかな」ということで、ひと昔に比べたら皆さんお気軽にご相談下さるようになりました。
遺贈寄付とは
もし自分が死んで遺った財産があれば、ご存じの通り相続人で話し合って分けます。
また、自分の意思で「誰に何をどのくらい遺す」と決めて置くこともできます。遺言です。
遺言では「相続人に遺す(相続)」ことはもちろん、その全部または一部を「相続人以外の人に遺す(遺贈)」こともできますし、「寄付」することもできます。
これ「遺贈寄付」といって今回のテーマといたしました。
今、関心を持つ人が増えはじめていて、相続の新たな潮流として注目を集めているのです。
寄付って良いことなんだろうけどせいぜい自分は募金に協力するぐらいかな?大富豪や篤志家がするものじゃないの?と普通は思います。
ところがここ数年、「クラウドファウンディング」がきっかけとなり寄付市場は拡大の一途、税制優遇など寄付を巡る環境が驚くほど様変わりしているのでした。
困ったときはお互い様
クラウドファンディングとは、「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた造語で、「インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達する」ことを指します。
最大の特徴はといえば「こんなモノやサービスを作りたい」「世の中の問題をこう解決したい」といったアイデアや想いを持つ人が発信、それに共感して「応援したい」「モノやサービスを試してみたい」と思った人が、誰でも手軽に支援できることです。(CAMPFIREサイトより一部引用 )
遡れば、かつて日本には無償で労力を交換する「ゆい(結)」や、労力を出し合って作業を行い成果を分け合う「もやい(催合)」のように、庶民がお互い助け合う文化が当たり前のように存在していました。
田植えや地引き網漁など「困ったときはお互い様」という相互扶助の仕組みがなければ、世の中が成り立たない部分があったのだと思います。
課題解決の原動力となる寄付
今は行政がそれなりに目配りをするようになりましたが、社会の歪みや縦割り行政の弊害もあり、手が届かないところで多くの問題が生まれている事は、私たちも多少なり知るところです。
実はこうした課題を浮かび上がらせているのがNPO法人です。
子どもの虐待、動物の殺処分、環境保全など、NPOが顕在化させた社会的課題はたくさんありますが、そうした課題解決の原動力になるのが寄付なのだそうです。
また記憶に新しいところでは熊本地震の復興支援や西日本豪雨の被災地支援にも、クラウドファウンディングで多くの寄付が集まっています。
「自分も同じ課題を解決したいと思う」「助けたい」と共感し、寄付することで「人と人」「人と地域」につながりが生まれることに気が付くと共に、相互扶助という考え方は日本人の心に案外根強くあるのではと希望を見出します。
私自身も知人から情報を得て、少しですが寄付という一票を投じたことがあります。
さて皆さんは「寄付をしてみよう」という今の世のムーブメントを、どうとらえていらっしゃるでしょうか。
税制優遇も
税制も優遇されています。遺贈寄付をした分は相続財産からはずれるため、相続税はかかりません。
ただ遺贈寄付をするには遺言の作成とその執行が不可欠ですが、遺留分(相続人に保証された相続財産の一定割合)を侵害しないように注意が必要です。
いずれにしても、税制と法律の細かい規定があるため、必ず適切な専門家を通じて行いましょう。
もちろん、責任を持ってご紹介いたしておりますので、安心してご相談ください。
未来を信じる力が寄付にはある
遺贈寄付の本流ともいえる「日本ファンドレイジング協会」代表理事の鵜尾正隆氏のお話を聞いたときのこと。
無料相談に来られる方々は「バスに座っているような普通のおじいちゃんやおばあちゃん」なのだそうです。そんな方々が、「日本の将来のために自分のお金を役立ててもらいたい」と1時間ぐらい話し込まれるのだとか。
気になって寄付の額は?と聞くと、数10万円程度から1千万円単位まで人それぞれだそうです。
ただ、寄付を受ける側のNPOなど関係者は、寄付の金額以上にその人の想いを受け取り、力が入るのだとも聞きました。
かっこいいお金の遺し方、使い方だなと思います。
自分が遺したものが次世代の誰かに受け継がれ、存在し続けるとしたら、死は「終わり」ではなく継承です。
遺贈寄付は自分がいなくなった後の世界に想いをはせて選んだ、人生最後となる次世代への贈り物です。
今日よりも良い明日を。
未来を信じる力が、そのお金には込められています。
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