2022/03/10
不動産会社とその矜恃
春、遠からじ。その家の主が植えたのか、たくさん実った黄金色の金柑が可愛らしいくて、つい足を止めました。
世界中のどの国に暮らしていても、自然に触れる日常があることを心から祈ります。
賃貸住宅管理業者の登録制度がスタート
さて去年になりますが、6月15日「賃貸住宅管理業法」が全面的に施行されました。
一足先にサブリース(一括借上げ)契約への規制が施行、第2段階として賃貸住宅管理業者の登録制度がスタートしています。
管理戸数200戸以上であれば国土交通大臣の登録が義務となり、私たち大洋不動産も早々に登録を完了。書類の準備や国交省のお役人さんとのやり取りなどハードルはありましたが、それも良い経験となりました。
不動産業で賃貸管理業務を行っている業者は、約3.2万社と推定されています。(国土交通省HPより)。法律の施行により、オーナー様と入居者の皆様の利益が守られ、また不動産管理の社会的役割が認知されるのであれば、これほど喜ばしいことはありません。
管理会社は生活必需品?管理委託または一括借上げが8割超
国土交通省の調査結果によれば、管理会社に賃貸管理を委託しない自主管理のオーナー様は約14.5%にとどまり、その多くが管理を委託またはサブリース(一括借上げ)を利用していることがわかります。つまり明確なニーズがあることが、裏付けられています。
とらえようによっては、オーナー様にとって不動産管理会社というのは生活必需品と同じ存在なのかもしれません。ただ生活必需品のようなニーズが明確なものほど、価格競争になるんですよね。
提供される管理の内容やサービスが同じなら、安い方が良いに決まってます。
だからこそ、ニーズではない「価値」の提供が必然になります。
価値とは「信頼」「誠実」「安心」というような感じかな、と考えます。
「正直不動産」漫画の話を少し
そこでです。皆さんは「正直不動産」ってご存じですか?これ漫画のタイトルです。
ビッグコミック(小学館)に連載中の漫画(原案:夏原 武氏)で、嘘がつけなくなった不動産営業マンを主人公に、消費者からみた不動産業界の問題点を浮き彫りにする漫画です。
1巻で主人公はこう言います。
「千の言葉の中に、真実はたった三つしかない。正直者がバカを見る。嘘ついてなんぼのイカレた世界、それが不動産の営業だ」。
不動産会社のことを「千三つや」などと揶揄する言い方もあるそうです。「信頼」「誠実」「安心」とは真逆の評価ではないですか。
法案成立は矜恃を持つ不動産会社の悲願だった
倫理を欠いた業界は間違いなく滅亡します。
シェアハウス投資「カボチャの馬車」事件、不動産投資ローン申請ねつ造、賃貸仲介業者による詐欺まがいの「室内消毒」発覚引き金となった爆発事故など、記憶に新しいところです。
不動産業界全体が、儲かるために何でもするような人たちと思われてしまうのは御免被りたいですし、何より被害に遭う人が絶えない状態が続くことを許してはいけません。
こうした矜恃を持つ不動産会社の憤りや悔しさが、「賃貸住宅管理業法」成立の動きを加速、長年の悲願を達成させたといえます。
高い倫理観を持ち、良識ある行動をとらなければ、そもそも社会的責任を果たすことができないと思うのです。
賃貸経営を成功に導くための3つの要件
賃貸経営は、不動産を所有さえすれば成功するという簡単な事業ではなくなり始めています。
今後、よりプロフェッショナルな賃貸経営が求められるようになるとしたら、その要件は3つ。
ひとつは専門家とのネットワークを持っていること。
税理士、司法書士、土地家屋調査士、不動産鑑定士、ファイナンシャルプランナー、金融機関などのネットワークです。不動産投資や相続対策で成功するには、こうした様々な人たちの協力が必要不可欠ですが、信頼関係で結ばれていることが条件です。
お金目当ては言語道断です。
ふたつ目は、賃貸管理を経営的に考えられることです。
ファイナンスの視点から不動産の分析を行い提案ができることは、これから一層求められるようになるはずです。
そして何より倫理的であること。
これを最優先にして行動することは、「信頼」「誠実」「安心」という価値を提供できる大前提です。これが賃貸経営を成功に導くための3つの要件です。
目先の利益ではなく、まず与えることを信条に行動する人にしか、この3つの要件は満たせないと考えるのは、正直不動産を自認する、すべての不動産会社の矜恃です。
春、遠からじ。その家の主が植えたのか、たくさん実った黄金色の金柑が可愛らしいくて、つい足を止めました。
世界中のどの国に暮らしていても、自然に触れる日常があることを心から祈ります。
賃貸住宅管理業者の登録制度がスタート
さて去年になりますが、6月15日「賃貸住宅管理業法」が全面的に施行されました。
一足先にサブリース(一括借上げ)契約への規制が施行、第2段階として賃貸住宅管理業者の登録制度がスタートしています。
管理戸数200戸以上であれば国土交通大臣の登録が義務となり、私たち大洋不動産も早々に登録を完了。書類の準備や国交省のお役人さんとのやり取りなどハードルはありましたが、それも良い経験となりました。
不動産業で賃貸管理業務を行っている業者は、約3.2万社と推定されています。(国土交通省HPより)。法律の施行により、オーナー様と入居者の皆様の利益が守られ、また不動産管理の社会的役割が認知されるのであれば、これほど喜ばしいことはありません。
管理会社は生活必需品?管理委託または一括借上げが8割超
国土交通省の調査結果によれば、管理会社に賃貸管理を委託しない自主管理のオーナー様は約14.5%にとどまり、その多くが管理を委託またはサブリース(一括借上げ)を利用していることがわかります。つまり明確なニーズがあることが、裏付けられています。
とらえようによっては、オーナー様にとって不動産管理会社というのは生活必需品と同じ存在なのかもしれません。ただ生活必需品のようなニーズが明確なものほど、価格競争になるんですよね。
提供される管理の内容やサービスが同じなら、安い方が良いに決まってます。
だからこそ、ニーズではない「価値」の提供が必然になります。
価値とは「信頼」「誠実」「安心」というような感じかな、と考えます。
「正直不動産」漫画の話を少し
そこでです。皆さんは「正直不動産」ってご存じですか?これ漫画のタイトルです。
ビッグコミック(小学館)に連載中の漫画(原案:夏原 武氏)で、嘘がつけなくなった不動産営業マンを主人公に、消費者からみた不動産業界の問題点を浮き彫りにする漫画です。
1巻で主人公はこう言います。
「千の言葉の中に、真実はたった三つしかない。正直者がバカを見る。嘘ついてなんぼのイカレた世界、それが不動産の営業だ」。
不動産会社のことを「千三つや」などと揶揄する言い方もあるそうです。「信頼」「誠実」「安心」とは真逆の評価ではないですか。
法案成立は矜恃を持つ不動産会社の悲願だった
倫理を欠いた業界は間違いなく滅亡します。
シェアハウス投資「カボチャの馬車」事件、不動産投資ローン申請ねつ造、賃貸仲介業者による詐欺まがいの「室内消毒」発覚引き金となった爆発事故など、記憶に新しいところです。
不動産業界全体が、儲かるために何でもするような人たちと思われてしまうのは御免被りたいですし、何より被害に遭う人が絶えない状態が続くことを許してはいけません。
こうした矜恃を持つ不動産会社の憤りや悔しさが、「賃貸住宅管理業法」成立の動きを加速、長年の悲願を達成させたといえます。
高い倫理観を持ち、良識ある行動をとらなければ、そもそも社会的責任を果たすことができないと思うのです。
賃貸経営を成功に導くための3つの要件
賃貸経営は、不動産を所有さえすれば成功するという簡単な事業ではなくなり始めています。
今後、よりプロフェッショナルな賃貸経営が求められるようになるとしたら、その要件は3つ。
ひとつは専門家とのネットワークを持っていること。
税理士、司法書士、土地家屋調査士、不動産鑑定士、ファイナンシャルプランナー、金融機関などのネットワークです。不動産投資や相続対策で成功するには、こうした様々な人たちの協力が必要不可欠ですが、信頼関係で結ばれていることが条件です。
お金目当ては言語道断です。
ふたつ目は、賃貸管理を経営的に考えられることです。
ファイナンスの視点から不動産の分析を行い提案ができることは、これから一層求められるようになるはずです。
そして何より倫理的であること。
これを最優先にして行動することは、「信頼」「誠実」「安心」という価値を提供できる大前提です。これが賃貸経営を成功に導くための3つの要件です。
目先の利益ではなく、まず与えることを信条に行動する人にしか、この3つの要件は満たせないと考えるのは、正直不動産を自認する、すべての不動産会社の矜恃です。
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