蔵茂 暉大

ファイナンシャルプランナー
長野県で生まれる。
大学時代は東北地方で過ごし、旅行会社への就職を夢見て独学で国家資格である「旅行業務取扱主任者」を取得するが銀行員だった父親の影響もあり大手地方銀行に就職。
旅行業界の知識も生かし現職では全国に顧客を持つ。

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2023/07/10

コロナ後の世界は日本へ旅行に行きたい人で溢れてる

コロナが明けて、行動制限もなくなり、皆様の中にも活発に活動を再開したという方も多いのではないかと思う。そして、最近とにかく街や観光地に外国人旅行者が増えたということは皆様も感じていることだと思う。

前回はWBCに焦点を当てて日本人の強さについてお話をしたが、今回は日本を訪れる外国人の目線から見た日本のすごいところについて考えてみたい。

行きたい海外旅行先 世界1位はJAPAN

皆様は御存知だろうか?
海外旅行が制限なくできるようになってきた現在、行きたい海外旅行先はどこかというと、日本と答える方が世界一多いのだ。
だから既に観光地に外国人が溢れてきている。

新幹線に乗っても日本人の方が少ないのではないかと思うほど外国の方がたくさん乗車されていて、新幹線での旅行を楽しんでいらっしゃる。
まだ現時で中国人旅行者は日本に来てないので、中国も日本への旅行を解禁したらどんなことになるのだろうかとちょっと考えてしまう。

日本政府も今後訪日外国人旅行者の年間目標を1億人越えにしているのだそうだ。
コロナ前に確か6000万人は越えていたのではないかと記憶しているので、日本の人口より多い外国人が日本を訪れる日もそう遠くないのであろう。

なぜ日本に行きたいのか?

ところで、なぜ日本への旅行はこんなに人氣なのか理由を考えたことはあるだろうか?
私なりに考えてみた。

もちろん日本円という通貨が世界中の通貨に対して値段を下げている「円安」という現象は外国人から見たら、日本の物は何でも安く買えるし、美味しい料理を安く味わうことが出来るし、最高のサービスを安く受けることが出来ることは人氣の理由の一つであることは間違いない。
でもそれだけが理由とは思えない。

私は日々新幹線や飛行機で出張することの多い仕事をさせて頂いているが、新幹線に乗るだけで日本の人氣の秘密がいくつも見えて来る。

先日福岡での仕事の帰り、飛行機が満席でチケットが取れなかったため博多→東京を5時間新幹線で移動することになった。
ポイントが貯まっていたのでポイント交換でアップグレードしグリーン車に乗ってみた。

東京行きの最終新幹線であるためもあると思うが驚きの光景を目にした。
なんと車掌さんがそれぞれの乗客の降車予定の駅を把握しており、眠ってしまって降り損ねる可能性がある乗客には到着直前に起こしてまわっているではないか。
乗客が車掌さんに頼んでしてもらってるのかと初めは思ったが、どうやら車掌の方から自主的にやっているようなのだ。

また先日、大雨の中新幹線が運休になり大阪や名古屋で宿泊先もなくなった方々が新幹線列車内で夜を明かしたニュースが流れていたのを皆様ご覧になったと思うが、実は私も新幹線で新大阪が運休し自宅に帰ることができなくなり大阪に泊まることになった一人である。

駅は大混乱でチケット払い戻し対象だったが、とにかく駅に溢れた人が多すぎることが危険だったので駅改札外に出て欲しいとアナウンスが流れていた。
改札を通らず係員に運休の証明をもらわないと通常払い戻しは出来ないのだが、今回は自動改札機に切符を回収されても後日払い戻しをすると言われたので、その通り改札機に切符を通し払い戻し時に証拠になるはずの切符が回収された状態で駅を出ることになった。

どうやって払い戻しをするのだろうと思っていたのだが、あの時回収された切符を新大阪駅の自動改札からJR職員が探し出し、現金書留で自宅まで払戻金を現金で送って来た。
世界では私が体験した以上2つのことをやっている国は他にはないだろう。

フランスでTGVが8時間遅れの体験をしたことがあるがもちろん払い戻しはないし謝罪も一切ない。
日本の新幹線は1分遅れただけで謝るというのに。

世界と異なる日本人にとっての当たり前

世界と日本ではこのくらいサービスに対する考え方の差がある。

この新幹線の対応の例が他のサービス業や飲食店全てで体験でき、しかもチップの制度もない。いろいろ受けるサービスが外国人からすると感動のレベルなんだとか。
これが当たり前のレベルなのだとと我々は考えてはいけないのだと思う。

個々の日本人が、どうしたら目の前の人が喜んでくれるのか考えた結果の積み重ねがサービスレベルを上げ、世界の人々を魅了しているのだということを知って、世界に誇るべきなのではないだろうか?
そして日本人がもっともっと自信をもって世界中の方々と付き合って行けたら、素晴らしいことだと思う。

皆様も是非、日本の最高のサービスを体験しに国内旅行に出かけて頂きたいと思う。

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