税理士

あんしん税理士法人

鹿田 幸子

福岡県出身。大学卒業後、大阪の会計事務所にて勤務。帰福後は、福岡の大手会計事務所に勤務し、幅広い業務に携わる。2007年税理士登録。2013年 12月安藤税理士事務所入所。2016年12月法人成(あんしん税理士法人)。社員税理士となる。かかりつけ医のような税理士を目指し日々研鑽中。
資格:税理士

この執筆者の過去のコラム一覧

2023/10/10

ついに日本でもインボイス制度が開始となりました

このコラムが掲載されるのは10月ですので、その頃にはインボイス制度が始まっている事と思います。
この2年くらい、お客様にたびたびインボイス制度の様々なことについてお伝えしてきましたが、この8月9月は面談のたびにインボイス、インボイス、と声をからす勢いでお伝えいたしました。

税理士のつぶやき

お伝えしていて感じたのは、やはり、皆さん制度の大枠は理解ができても、細かい点にはまだ理解が及ばないというか「説明を聞いた時は理解できても、実際にインボイスを見るわけではないから実感を持って受け止めることができない」という事のようでした。

このコラムを書いているのは9月下旬ですが、最近でもお客様にお話しするたびに「インボイスって本当に始まるのでしょうか? 日本では無理なんじゃないでしょうか?」といった声を耳にしました。

皆さん不安でいっぱいだと思います。
私や周りの税理士たちも「ちゃんと伝えきれただろうか? 皆さん、会計ソフトへの入力はスムーズにできるだろうか?」と心配が募ります。

問題はインボイスを受け取る側

とはいっても来るものは来るので、最低限の準備はしなくてはなりません。

売り手としての準備は、「こちらが発行するインボイスはどれなのか? 記載しなければならない6項目や5項目は漏れなく記載できているか?」ということですので、大部分のお客様については、請求書や領収書の様式を整えていただき、それを確認させていただきました。
これはいったん整えたら記載事項の種類が変更にならない限り万全です。

問題は受け取るインボイスに対する準備です。
通常のインボイスに加え、

●簡易インボイスで良いもの
●インボイスの発行義務が無いため帳簿の保存で済むもの
●少額特例が適用されるもの

と多岐にわたります。
「決まったところへの支払いしかない」という事業者の方は非常に少ないと思われますので、日々受け取る領収書などを、目を皿のようにして点検しないといけない未来が見えるのでしょう。
経理に携わってらっしゃる方とインボイスのお話をしていると、お顔の表情が気のせいではなく、どんどん優れなくなっていくようでした。

経理担当者に光を

そのほかには、

●従業員さんが立て替えた経費については「立替精算書」を作成してもらう事
●クレジットカードの利用明細はインボイスには該当しない事
●ETCについて注意する事

などをお伝えしました。


ETCは料金所において現金などで直接支払う場合は、料金所で発行してもらう領収書などを簡易インボイスとして扱います。

しかし、ETCシステムを利用し、後日、料金をクレジットカードで精算している場合は、クレジットカード会社から受け取るクレジットカード利用明細書はインボイスにはならないので、高速道路会社が運営するホームページであるETC利用照会サービスから利用証明書をダウンロードして、原則は、それを保存する必要がある、という事です。

といった事をご説明してきて感じたのは、「事業者の方は10月から業務時間が確実に増えるだろうな。想像しただけで疲労困憊だな…」という事でした。

無事に運用できることを祈るばかりの今日この頃です。

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