蔵茂 暉大

ファイナンシャルプランナー
長野県で生まれる。
大学時代は東北地方で過ごし、旅行会社への就職を夢見て独学で国家資格である「旅行業務取扱主任者」を取得するが銀行員だった父親の影響もあり大手地方銀行に就職。
旅行業界の知識も生かし現職では全国に顧客を持つ。

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2024/04/10

大河ドラマに見る紫式部と源氏物語が生まれた国の日本人とは

今に連なる藤原五摂家

現在NHKの大河ドラマは、大河ドラマでは初という平安時代を取り上げている。
ご覧になっている方も多いのではないかと思う。

平安時代といえば、藤原道長をはじめとする藤原家が国家権力を天皇陛下以上に握り、日本を支配した時代とも言える。
天皇陛下の周りで国家官僚の役割を担っていたのが藤原家だが、その中でも特に力を持った家を藤原五摂家という。

九條家 一條家 二條家 近衛家 鷹司家のことをいうのだがそれぞれもちろん未だに末裔がおられる。
私は実は二條家の末裔に日本文化を教えて頂くために、実際のところ直弟子として入門し活動している。二條家はもちろん藤原道長の直系の子孫ということになる。

時代背景と背丈

師匠に聞いたのだが、今回の大河ドラマは描かれている時代が平安時代というかなり古い時代のものでありながら、文化的なこと、特に当時の貴族の生活も上級貴族と下級貴族の違いを詳細に表現していたり、庶民の生活、天皇陛下の周りのこと全てがかなり詳細かつ正確に描かれているそうだ。

ただし当時と大きく違っているのは人の大きさだそうだ。

男性でも当時は身長170センチを超える人はいなかったようだが、今回のドラマでは登場する役者さんが全て身長が高すぎなんだとか。
その他はかなり時代に即したものになっていて素晴らしいそうだ。

仮名の存在こそが日本の凄さを生み出した

さて、ドラマの中で主人公の紫式部が代筆屋として和歌を作り、筆で仮名を書き、依頼者に提供するアルバイトをしている場面が出てくる。
ちなみに主演の吉高由里子さんはドラマ主演が決まった時から書を練習し、ドラマでは実際撮影で毎回あのきれいな仮名を本番に書いているというから驚きだ。
仮名とはひらがなのことなのだが、ひらがなの発明が日本の強さに大きく影響を与えたようだ。

仮名の存在こそが日本の凄さを生み出した

大河ドラマが描かれている少し前の時代は、天皇の意向で政治の世界では中国語が公用語となった時代があった。
それでも女性中心にかなを政治以外では使って来たという。
日本語である仮名は何が凄いのかというと「表音文字」であるところだ。

例えば「コカ・コーラ」という新しいものがやって来たとしよう。
日本語では英語で書かれているcoca colaという新しい飲み物を誰でも仮名で読み替えてコカ・コーラと瞬時に呼ぶことが出来る。

しかし表意文字ではそうはいかない。
例えば中国語。

新しいものが来たらまずそれにどの漢字を当ててどう読むかをまず国が決めなければならない。
中国語でコカ・コーラは「可口可乐」と表記している。
この呼び方が決まるまで国民はコカ・コーラを呼ぶことが出来ない。

日本人は外国から新しいものが入って来た時に瞬時に皆がカタカナという仮名を当てはめて物の名前を認識することが出来る。
このスピードが外国から来た新しいものをすぐ受け入れ、より良いものに変化させ更に発展させてゆく日本人の特性につながっているのだと思う。

世界最古の長編小説を生み出した日本という国

古来から日本人のこころの拠り所となっている神道では、神様は毎日生まれ毎日死ぬことになっているし、伊勢神宮は20年に一度、出雲大社は60年に一度お社を全て新しいものに作り変えている所謂遷宮を行うことから見ても日本人は常に新しいもの好き、ついでに言うと更に綺麗好きということが言える。
それが日本人のものづくりやサービスが世界一と言われるようになって来た一つの理由ではないかと思うのだ。

今こそこの仮名が確立して言語として、そして文学として仮名の力が発揮されてきた平安時代に紫式部が生まれ、源氏物語が完成したことが日本にとってどれだけ重要なことだったか意味を考えたいと私は思う。
そしてできたらそんな想いも持ちながら大河ドラマを観ていただいたらいかがだろうか?

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