2025/09/10
高品質な賃貸物件とは~福岡市人気エリア家賃レポート
快適で安心であるはずの…
東京都板橋区での賃貸マンション家賃値上げ騒動をご記憶でしょうか。
「7万円台の家賃を2倍以上の19万円に値上げする」との通知が住人に突如なされ、何と4割近い人が退去したという驚くべきニュースです。
本来、賃貸住宅の住人は借地借家法という法律で手厚く守られています。
値上げに不服な場合は、「供託」という制度を使って従来の家賃を法務局に供託すれば、滞納になることもなく住み続けることができます。
つまり言われるがままに応じる必要もないですし、退去しなくても良かったのです。
オーナーは外国人だったそうですが、共用部分の電気代を滞納したりエレベーターを使用禁止にしたりと無茶苦茶していたみたいです。快適さからほど遠いばかりか安心して住める物件じゃないと、うんざりして退去したのかもしれません。
高騰する家賃とその背景
とはいえ都心の家賃相場は加熱状態で、東京23区などは危険水域とまで言われ始めています。
福岡市とて例外ではありません。
不動産情報サイトのひとつ、アットホーム公表のデータ(2025年7月)によれば、福岡市内の30~50㎡マンションの家賃は前年同月に対し+8.6%の伸びで東京23区に続く全国第2位。
そして何と50~70㎡だと東京23区+10.3%を上回る+17.2%、第1位に輝き?ました。
分譲マンションの価格高騰で賃貸を選ぶ人が増えたことによる影響も大きいと思われますが、オーナー側からすれば「固定資産税」「修繕費やリフォーム代(人件費含む)」「エアコンなど住設機器」など、何でもかんでも値上げが続いていることも家賃押し上げの大きな要因となっています。
九州は比較的電気代が抑えられているとはいえ「共用部分の光熱費」も見逃すことはできません。
1LDKと2LDKの募集家賃
相場はどうなっているのでしょうか。
薬院~平尾の駅から徒歩10分圏内、福岡市でも人気エリアでの1LDKと2LDKの募集家賃(2025年9月)をグラフにしてみました。
(検索条件/マンションタイプ・オートロック・エアコン・ウォシュレット)


戸あたりの㎡数ですが、1番多く出回っているのは1LDKでは35㎡未満47%、2LDKだと50㎡未満68%でした。
つまりこれ以上の広さがある物件は希少価値があり、優位に立つと考えられます。

次に1LDKは40㎡満たないと10万円以下に集中、超えると15万円前後まで上昇します。

築年数によるバラツキはどうでしょう。
さすがに年数が経つと家賃は下がりますが、それでも築10年以内の物件と比べても大きな差はないようです。
築15年以上でも10~15万円内に止まっている物件が割とあります。

坪単価への築年数の影響ですが、ざっくりですが坪8,000円~1万円にまんべんなく分布していることがわかります。ただ好条件がそろえば、坪1万~12,000円と坪単価を落とすことなく募集しています。

2LDKは分散傾向がみられますが、45~55㎡の物件だと15万円前後で募集しています。

築年数に関わらず、10~15万円圏内に止まって募集している物件も多く見られます。2LDKの需要は手堅く募集数も少ないため、築齢が浅い物件の募集家賃はかなり強気です。

築齢が10年20年と経っても、概ね7,000円前後で推移している状況がわかります。好条件が揃えば、8,000~1万円で募集しており安定しています。
高品質であることの第一条件
家賃高騰の背景には、経済的に比較的余裕がある賃貸派層のニーズがあります。
広いLDKや最新の設備を備えた高品質の物件が、家賃上昇を牽引しているのです。
ただ高品質であることの第一条件は「快適さと安心」にあるのではないでしょうか。どんなに時代が変わっても、これは変えがたいニーズと思います。
定期的な清掃や設備の点検、そして建物の計画的なメンテナンスをおろそかにしないことが、高い質を保ち長期に渡って賃貸経営を安定させるための不可欠な要素だといえます。
快適で安心であるはずの…
東京都板橋区での賃貸マンション家賃値上げ騒動をご記憶でしょうか。
「7万円台の家賃を2倍以上の19万円に値上げする」との通知が住人に突如なされ、何と4割近い人が退去したという驚くべきニュースです。
本来、賃貸住宅の住人は借地借家法という法律で手厚く守られています。
値上げに不服な場合は、「供託」という制度を使って従来の家賃を法務局に供託すれば、滞納になることもなく住み続けることができます。
つまり言われるがままに応じる必要もないですし、退去しなくても良かったのです。
オーナーは外国人だったそうですが、共用部分の電気代を滞納したりエレベーターを使用禁止にしたりと無茶苦茶していたみたいです。快適さからほど遠いばかりか安心して住める物件じゃないと、うんざりして退去したのかもしれません。
高騰する家賃とその背景
とはいえ都心の家賃相場は加熱状態で、東京23区などは危険水域とまで言われ始めています。
福岡市とて例外ではありません。
不動産情報サイトのひとつ、アットホーム公表のデータ(2025年7月)によれば、福岡市内の30~50㎡マンションの家賃は前年同月に対し+8.6%の伸びで東京23区に続く全国第2位。
そして何と50~70㎡だと東京23区+10.3%を上回る+17.2%、第1位に輝き?ました。
分譲マンションの価格高騰で賃貸を選ぶ人が増えたことによる影響も大きいと思われますが、オーナー側からすれば「固定資産税」「修繕費やリフォーム代(人件費含む)」「エアコンなど住設機器」など、何でもかんでも値上げが続いていることも家賃押し上げの大きな要因となっています。
九州は比較的電気代が抑えられているとはいえ「共用部分の光熱費」も見逃すことはできません。
1LDKと2LDKの募集家賃
相場はどうなっているのでしょうか。
薬院~平尾の駅から徒歩10分圏内、福岡市でも人気エリアでの1LDKと2LDKの募集家賃(2025年9月)をグラフにしてみました。
(検索条件/マンションタイプ・オートロック・エアコン・ウォシュレット)
戸あたりの㎡数ですが、1番多く出回っているのは1LDKでは35㎡未満47%、2LDKだと50㎡未満68%でした。
つまりこれ以上の広さがある物件は希少価値があり、優位に立つと考えられます。
次に1LDKは40㎡満たないと10万円以下に集中、超えると15万円前後まで上昇します。
築年数によるバラツキはどうでしょう。
さすがに年数が経つと家賃は下がりますが、それでも築10年以内の物件と比べても大きな差はないようです。
築15年以上でも10~15万円内に止まっている物件が割とあります。
坪単価への築年数の影響ですが、ざっくりですが坪8,000円~1万円にまんべんなく分布していることがわかります。ただ好条件がそろえば、坪1万~12,000円と坪単価を落とすことなく募集しています。
2LDKは分散傾向がみられますが、45~55㎡の物件だと15万円前後で募集しています。
築年数に関わらず、10~15万円圏内に止まって募集している物件も多く見られます。2LDKの需要は手堅く募集数も少ないため、築齢が浅い物件の募集家賃はかなり強気です。
築齢が10年20年と経っても、概ね7,000円前後で推移している状況がわかります。好条件が揃えば、8,000~1万円で募集しており安定しています。
高品質であることの第一条件
家賃高騰の背景には、経済的に比較的余裕がある賃貸派層のニーズがあります。
広いLDKや最新の設備を備えた高品質の物件が、家賃上昇を牽引しているのです。
ただ高品質であることの第一条件は「快適さと安心」にあるのではないでしょうか。どんなに時代が変わっても、これは変えがたいニーズと思います。
定期的な清掃や設備の点検、そして建物の計画的なメンテナンスをおろそかにしないことが、高い質を保ち長期に渡って賃貸経営を安定させるための不可欠な要素だといえます。
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