税理士

あんしん税理士法人

鹿田 幸子

福岡県出身。大学卒業後、大阪の会計事務所にて勤務。帰福後は、福岡の大手会計事務所に勤務し、幅広い業務に携わる。2007年税理士登録。2013年 12月安藤税理士事務所入所。2016年12月法人成(あんしん税理士法人)。社員税理士となる。かかりつけ医のような税理士を目指し日々研鑽中。
資格:税理士

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2026/04/10

年金制度の改正がスタート

昨年の6月に通常国会において年金制度改正法が成立しました。
この法律について、厚生労働省のホームページに「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化を図る観点から、働き方や男女の差等に中立的で、ライフスタイルや家族構成の多様化を踏まえた年金制度を構築するとともに、所得再配分の強化や私的年金制度の拡充等により、高齢期における生活の安定を図るためのものです。」という改正の趣旨が掲載されています。

この改正には6点ポイントがあり、今年から順次施行されていきますので、改正内容について確認しておきたいと思います。

改正内容

(1)社会保険の加入対象の拡大(将来の年金受給の増額がメリット)
短時間労働者の加入要件の段階的な見直しが行われます。(賃金要件の撤廃・企業規模要件の撤廃)
個人事業所の適用対象の拡大が図られます。
③短時間労働者への支援が行われます。事業主が保険料を追加負担することにより労働者負担の軽減を図り、事業主が追加負担した保険料は国が全額を支援する、とのことです。

(2)在職老齢年金制度(働き控えの緩和により、人手不足の解消へ)
年金を受給しながら働いている人は、賃金と老齢厚生年金の合計額が基準額を超えた場合に老齢厚生年金が減額されますが、その基準額が月62 万円に引き上げられます。

(3)遺族年金制度
遺族年金制度の男女差解消のため、18 歳未満の子のない20~50 代の配偶者を原則5 年の有期給付とし、60 歳未満の男性が新たに支給対象とされます。
また、子どもが遺族基礎年金を受け取れるようになるとのことです。(2028 年4 月からの予定)

(4)厚生年金等の標準報酬月額上限の引き上げ(現役時代の給与に見合う年金受給へ)
厚生年金等の保険料や年金額の計算に使う賃金の上限が、月額65 万円から75 万円に段階的に引き上げられます。

(5)私的年金制度
イデコの加入可能年齢の引き上げが行われます。(70 歳になるまでイデコに加入して資産形成が可能に)
企業型DC の拠出限度額の拡充が行われます。(加入者掛金が事業主掛金を超えられないという制度の撤廃)
年金運用の見える化が行われます。(企業年金の運営状況を厚生労働省が公表することにより、運営の改善が可能)

(6)将来の基礎年金の給付水準引き上げ
基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には、基礎年金と厚生年金のマクロ経済スライドを同時に終了させる措置を講じる旨の規定が追加されました。

雑感

お客様との間では、この話題になると、「社会保険料の負担感がますます重たくなって事業継続が心配になる」という所に話がだいたい行き着きます。
日本において滞納が多いのは社会保険料と消費税、とも聞きます。
一度滞納したらそう簡単には追いつけないほどの負担感、ということでしょう。

そういえば、この4 月からは「子ども・子育て支援金」というのもひっそりとスタートしますので、お客様からは「社会保険料の料率の合計はこれからも上がり続けるのでしょうか?」という声も聞かれます。

国には、日本国民のためにぜひとも大事に使っていただきたいものですね。

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