(株)大洋不動産

相続マインズ福岡

小峰 裕子

平成元年より不動産業に従事。不動産におけるすべての判断はオーナーご家族の幸せや将来設計に多大な影響を及ぼすことを実感する。1999年にCFP®資格取得、2000年にNPO法人相続アドバイザー協議会養成講座1期生として研修を受け、相続に強い不動産の専門家として不動産管理運営の相談業務を中心に、セミナー講師や不動産相続のサポート業務を行っている。
大洋不動産常務取締役・相続マインズ福岡代表
CFP®(1級ファイナンシャルプラン技能士)
CPM®(米国公認不動産経営管理士)

この執筆者の過去のコラム一覧

2026/06/10

終活の本質はひとの優しさ

近頃、AIに関する話題を耳にすることが多くなりました。
それだけ一般化しているということなのでしょう。
調べたいことがある時にスマホやパソコンで検索して…というより、AI技術の一端であるChatGPTやGeminiに聞いた方が「早いしわかりやすい」というのです。

すでに学生さんのほとんどが使っていますし、ここ1年あらゆる分野で爆発的に利用者が増えています。

終活とAI

ということで、早速質問してみることにしました。
お相手はスマホに入っているアプリ、Geminiです。

 

「最近、終活しなきゃと思うんだけど面倒でさ」「何から始めたらいいかな」と質問、そして「子どもの立場で答えて」と付け加えました。
すると、こんな答えが返ってきました。
概略をご紹介しましょう。

子供世代(AI)が提案する終活のステップ

1 まずは“財産”じゃなくて“思い出”の整理から
一緒にスマホやアルバムとか見ながら、ついでに「これ私がもらってもいい?」なんて話せたらそれだけで終活(形見分けの準備)の始まりだよ。

2 “これだけは譲れないこだわり”を1つだけ決めて
ノートに全部書こうとするから嫌になるんじゃないかな?
「お葬式は身内だけでワイワイやって」
「延命治療はしないで静かに逝かせて」
メモして伝えてくれるだけでもめちゃくちゃ助かるよ。

3 “デジタル遺産のパスワード”をこっそり書き置いといてね
スマホやパソコンのロック解除とかパスワード。
これ、私が「ああ~ここに置いてるかも」って場所にメモしておいてくれたら困らなくていいよ。
確かに今のご時世、通帳よりデジタル遺産のパスワード知り当てる方が大変だったりしますよね。

最後に“子どもの私からの本音”というのもありました。

終活って「この先の余計な心配を減らして思いっきり楽しむ準備」だと思うよ。
だから一気にやらなくてもいいし、「ノートに1行だけ書く」くらいで全然OK!
「何から書けば良いかわかんない」って言うなら私がインタビューしてあげるよ。
まずは次の週末にでも美味しいお茶とお菓子を用意して、昔の話から聞かせてね!

 

いかがですか?
とにかくハードルを下げて、楽しみながらやるのがオススメなようです。

 

終活をやらないという自由

とはいえ「終活」という用語は日本人のほとんどが知っていても、実際にしているという方は2割程度という話もあります。

 

まだ若いし体も動くから大丈夫(面倒くさい)
自然体でいい(なるようになる)
家族がやってくれる(信頼)
何からやれば良いかわからない(むずかしそう)
縁起でもない(暗い気持ちになる)

 

どれも終活をやらない理由ですが、その通りだと思います。
何より今を楽しみたいですし、信頼できる家族がいるならなおさらです。
終活は自らの意思で始めることですから、やらない自由だってあるはずです。

最低限の望みだけは書き残す

終活をするしないに正解なんてありません。
ただし、ひとつだけ。
さきほどGeminiは言いましたね。

 

お葬式のこと、延命治療のこと、デジタル遺産のパスワードのこと。
「もしもの時」は誰にでもいずれ必ずやってきます。
その時に残された家族や大切な人が困らないように、最低限のことは書き残しておいてはいかがでしょうか。
たとえば延命治療。
「延命治療はしないで静かに逝かせて」と見覚えのある字で書き残されていれば、気持ちは伝わると思うのです。
言い残すのではなく書き残すことで、より理解が得やすくなるかもしれません。

家族や大切な人を困らせたくない

終活は義務や責任ではありません。
その本質は家族や大切な人を困らせたくない、迷惑を掛けたくない。
自分の心の中にある優しさ、思いやりの気持ちではないでしょうか。
だからこそ、終活しない自由を選ぶにしても「これだけは」ということは書いておくことを検討してみてください。
そうすることで「これはやりたくない」「やる必要がない」ということもはっきりします。
エンディングノートを書き進めると、感謝のメッセージは「どうも気が乗らない」という方も結構いらっしゃいます。(照れくさい)
それはそれで自分の生き方や考え方が見えてきます。
あえて「準備しない」ことに思い至ることも大切な終活のひとつです。
なぜなら自分を見つめ直すきっかけ、それは終活そのものだからです。

 

大洋不動産ではエンディングノート書き方教室を随時開催中です。
何気ないことをおしゃべりしながらの時間ですが、皆様いつもリラックスしてご参加頂いているようです。
今日はこんなことがあったよ、と日常の会話でご家族や大切な人にも伝えることが出来るかもしれません。
無理なく自然に自分らしく、終活はそれが一番です。

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