【まごころ通信】 第57話 コーヒーではなく紅茶でもない by小峰裕子

温かいお茶が美味しく感じられるようになりました。10月に入れば、お客さまにお出しするお茶も冷たい麦茶から温かな煎茶へと変わります。茶葉のすっきりした甘さが際立つように、丁寧に淹れましょう。

朝礼前には皆さんお茶で一服。こればかりは季節を通して温かな煎茶です。美味しいお茶の味を知り、お客さまが自分の淹れたお茶を飲んだ時、どのような気持ちになって欲しいのか舌で理解してもらいたいのです。

普段淹れるお茶は「番茶」を使いますが、春以降の若い芽を製茶した「煎茶」と違い、番茶は秋に摘まれた硬い茶葉を製茶したものです。今、コンビニには何種類ものペットボトル入りお茶が並んでいますが、主原料は番茶だそうですよ。実は茶葉の消費量は年々減少していて40年前のピークからすれば半分以下だそうです。家に急須がないという話を聞くと、残念で仕方がありません。日本茶に含まれるカテキンは発ガン作用の抑制や美容効果があるそうですが、ペットボトルより急須で淹れたお茶に多く含まれます。特に一煎めに多く含まれるようですから、風邪予防のためにも茶葉から淹れて飲みたいものです。また、茶葉に水を注ぎ一晩置くと、それは甘みのある水出し茶ができあがります。水出し茶はカフェインが少なく免疫力は高いと良いことずくめ、何より「雅な」香りに癒やされます。

地域によって番茶といえばほうじ茶だったり、徳島の阿波番茶や福井の陰干し番茶など、普段使いの茶葉だけに地方色が豊かに残っているようです。京都の「入り番茶」を頂いた時のお茶請けは「お漬け物」でした。楽しみ方は様々です。コーヒーではなく、紅茶でもない。さあ緑茶でほっこり。

 

大洋不動産社内報「こまめくん」第67号より抜粋